警部補逮捕の「富山」だけではない 警官犯罪・不祥事続出、1年間で懲戒免職「50件超」

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   「夫婦殺害で警部補逮捕」「前代未聞の複数人殺害」――。富山市で2年8か月前に起きた夫婦殺人・放火事件が、現職警官の犯行だったことを、新聞各紙は2012年12月23日付朝刊の1面と社会面で大きく報じた。

   事件の残忍さに加え、全国的に現職警察官による犯罪や不祥事が近年急増しているからだ。警察庁は12年8月、警察官としての意識改革を訴える不祥事防止策を都道府県警に通達したばかりだった。

本部長、涙を浮かべ謝罪

「慙愧の念に堪えません。被害者のご冥福を祈り、ご遺族におわび申し上げます」
「現職警官が極めて凶悪で重大な事件を起こしたことは痛恨の極み。県民の皆様に申し訳ない。われわれは猛省し、再生に向けて再出発しなければならない」

   22日21時すぎに県警本部で行われた記者会見の席上、新美恭生本部長は涙を浮かべ、震える声で謝罪を繰り返した。時折言葉を詰まらせていた。現職警官が殺人で逮捕される事例は過去にもあるとはいえ、2人以上を殺害して逮捕された前例はおそらく戦後初めてという。

   新聞報道によると、殺人と放火などの疑いで同日逮捕された同県警の警部補、加野猛容疑者(54)は10年4月20日正午ごろ、富山市内の不動産会社役員の男性(当時79)が所有するビル内で、男性とその妻(同75)の首を絞めて殺害し、灯油をまいて放火するなどした疑い。この事件は捜査が難航したことから、被害者夫婦の遺族などが最大300万円の懸賞金を準備して、県警が犯人逮捕に結びつく有力情報の提供を呼びかけていた。

   県警によると、加野容疑者は事件当日は休みで翌日からは普段どおりに勤務していたとされ、放火については「証拠を隠滅するためだった」と供述しているという。

   加野容疑者と被害者夫婦は30年以上前から交流があり、同容疑者が捜査線上に浮上してきたのは12年8月上旬だった。捜査の過程では暴力団員に関する逮捕情報を漏洩していたことが発覚し、同容疑者は地方公務員法違反で逮捕・起訴され休職中だった。

   現職警官が殺人で逮捕される事件は、1990年愛知県警愛知署の巡査部長が喧嘩相手を殺して山中に遺体を遺棄した事件のほか、78年警視庁北沢署の巡査が一人暮らしの女子大生にアパートに侵入して殺害した事件などがある。いずれも被害者は一人だった。

   殺人を犯した後に現職警官が自殺を図った事例もあり、2007年には警視庁巡査長が、00年は神奈川県警の警部補が、被疑者死亡のまま書類送検されている。半世紀以上前の1958年には新潟県警の巡査が酒によって3人を射殺、1人に重傷を追わせた後、自殺するという事件もあった。

「苦い過去の失敗からの学びが必要」

   富山県警の警部補による殺人・放火事件については、新聞各紙の中でも産経新聞が特に紙面を割いて報じ、現職警官の不祥事が全国的に急増している現状にも警鐘を鳴らしている。同紙によると、警察庁幹部は「今年(2012年)は上半期だけでも免職、停職は最悪のペースで増えた。最も厳しい処分の懲戒免職は過去最悪の02年の59件と同程度か、超えるかもしれない」と懸念しているという。

   02年といえば、神奈川県警覚せい剤もみ消し事件などを受け、警察組織の建て直しを目指した「警察刷新会議」発足の2年後で、過去の不祥事について大量処分した年に当たる。懲戒処分(戒告、減給、停職、免職)の全体数は600件近くに達していた。

   刷新会議の再発防止策が功を奏したのか、懲戒件数は09年には約240件に減少したものの、翌10年から再び増加に転じ11年は360件以上、12年は上半期だけで205件に達している。同紙の記事の中で、刷新会議メンバーだった評論家の大宅映子さんは対策として、「覚せい剤もみ消し事件などの過去の苦い事例を若い警察官に示して、再び失敗から学ぶことが必要だ」と提言する。

   警察不祥事の増加傾向については、テレビ朝日系列の「「サンデー!スクランブル」も富山市の事件との関連で詳しく取り上げ、検事出身の田中喜代重弁護士は「警察刷新会議から12年を経て警察官としての志や使命感といったものが低下しているのでは」「ベテラン警察官が大量退職の時代を向かえ、意識が伝承されていないのでは」と指摘した。

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