派遣労働「最長3年」の制限なくす動き これは正社員減らしにつながるのか

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   安倍晋三内閣が進める規制緩和で、農業や医療分野とともに最大の焦点になる雇用分野で、派遣労働の見直しが進められそうだ。労働者派遣法の改正を検討する厚生労働省の「今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会」(座長・鎌田耕一東洋大教授)が2013年8月6日、素案を発表し、3年の期間上限を緩め、人が交代すれば長期的に同じ業務を派遣労働者にさせられるようにすることなどを打ち出した。

   派遣への規制を強めた民主党政権時代の方針を転換する内容で、自民党の政権復帰から参院選勝利に伴うねじれ解消(政権基盤確立)を受けた政策展開の大きな柱になりそうだ。

2014年の通常国会に改正案提出を目指す

   厚労省は8月末に研究会の最終報告が出るのを受け、有識者や労使でつくる審議会で議論して詳細を詰め、2014年の通常国会に労働者派遣法の改正案提出を目指す。

   示された改革案を詳しく見てみよう。まず、業種ごとの規制の違いの廃止だ。現行の制度では、通訳やアナウンサーなど「専門26業務」は派遣期間に上限がないが、それ以外は「最長3年」と上限が決まっている。26業務の中には「取引文書作成」というように、今は必ずしも専門的とはいえないような業務も含まれる。そこで、業務による線引きをなくし、全ての業種を同一に扱うようにする。そのうえで、派遣労働者を派遣元企業(派遣会社)が常時雇用している労働者と、そうでない労働者に分ける。

   まず、常用雇用の労働者は派遣期間の制限をなくす。現在、派遣労働者の6割程度は常用雇用で、この人たちは1つの派遣先職場で期間の制限なしに働き続けることが可能になる。

   一方、常時雇用でない人は、引き続き、派遣期間の制限を設けるが、その内容を変更。現行の「上限3年」は会社がある業務を「派遣社員に任せてよい期間」という意味なので、ある業務で1人が2年働くと、その後任の人は1年しか働けなかった。今回の案では、この「上限」を、「業務」でなく1人が1カ所で働く期間の上限に切り替ええようというものだ。これなら、前任者がどうあれ、最長3年、同じ職場で働けることになる。

   この改革が実施されれば、派遣先企業は、派遣労働者に任せられる業務が広がることになる。期間3年が上限の労働者でも、交代させればその業務をずっと派遣に任せることができるからだ。労働者も一定期間同じ職場で働けるなど、安定した仕事ができるようになるメリットがあるとしている。

派遣労働者が正社員になる道が閉ざされる?

   ただ、期間制限を緩めるのは、「派遣労働の制度の根幹にかかわる」(野党議員)問題とも指摘される。正社員を派遣労働者に置き換える「常用代替」が起きないように制限することが労働者派遣法の最大のポイントで、そのために派遣期間を制限してきた。これを緩めれば、派遣労働者が正社員になる道は閉ざされかねないし、逆に派遣先の企業では、正社員の職域が侵され、結局、正社員が減らされて派遣労働者が増えていく可能性がある。

   派遣労働の規制緩和は、労働市場の流動性を高めるというアベノミクスの成長戦略の中でも重要な柱と位置付けられるが、派遣を含む非正規雇用が1881万人(4~6月期)と、四半期ベースで集計開始以来最多となるなど、雇用をめぐる状況はなお厳しい。アベノミクス推進の論調を掲げる読売新聞でさえ、「正社員からの切り替え懸念」との見出しの解説記事を載せ、「常用労働者を派遣労働者に置き換える動きが拡大することは間違いない」との労組幹部の話を紹介したほど(8月7日朝刊1面)。解雇規制の緩和なども含め、今後の議論は「労使対立で紛糾必至」(労組関係者)との見方が強い。

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