口永良部、御嶽山、そして阿蘇山、次は... 「火山列島」活発化で富士山噴火が危ない

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   阿蘇山(熊本県)の噴火が続いている。噴煙が高さ1000メートルにまで達し、熊本空港を発着する航空便に欠航が相次ぐなど暮らしにも影響が及んでいる。

   多くの犠牲者を出した2か月前の御嶽山(長野・岐阜県)の噴火では、火山活動が静穏と見られていた山で起きただけに驚きの声が上がった。「次は富士山ではないだろうか」。こう心配する人も少なくないだろう。

草津白根山で火山性地震増、口永良部島は噴火

富士山の噴火は起きてほしくない
富士山の噴火は起きてほしくない

   阿蘇山の噴火では、19年ぶりに噴石が確認された。高温の噴出物が赤い炎のように見える「火炎現象」も起きている。2014年11月27日放送の「あさチャン!」(TBS系)では、観光客用のロープウェー乗り場に火山灰が積もった様子を映し出し、熊本県内やその東側の大分県でも降灰が見られたと報じた。

   2014年に火山活動が活発化したのは、阿蘇山と御嶽山だけではない。草津白根山(群馬県)では3月から火山性地震が増加、火山ガスの噴出も見られるようになり、気象庁が6月3日に火口周辺への立入規制等を伴う「噴火警戒レベル2」に引き上げた。8月3日には口永良部島(鹿児島県)の新岳が34年ぶりに噴火し、当初は火砕流発生の恐れがあると警戒された。11月25日の時点で、警戒レベルは御嶽山と同じく「3」が継続されている。桜島(鹿児島県)でも噴火が続いており、入山規制が解除されていない。蔵王山(宮城・山形県)では8月以降に火山性微動の発生が増え、10月20日には今年最大規模の揺れが観測された。

   専門家による気になる指摘がある。「あさチャン!」では、鹿児島大大学院理工学研究科・井村隆介准教授のコメントを紹介した。東日本大震災や阪神淡路大震災、また雲仙普賢岳や三宅島、有珠山の噴火はすべて「平成」に入ってから起きているという。ほかにも2004年の新潟県中越地震、2011年の新燃岳(宮崎・鹿児島県)噴火と、被害の大きかった地震や火山の噴火が過去20年ほどの間に複数回発生していることになる。井村准教授は「大きな日本列島の変動期に入ってきているのかもしれません」と述べた。

   こうなると、懸念されるのが富士山の動向だ。1707年の宝永噴火から300年が過ぎ、火山学者は「いつ噴火してもおかしくない」と言う。本当に「日本列島の変動期」に入っているとなれば、余計に不安が募る。

地震後数年たってから噴火したケースも

   2011年3月11日の東日本大震災以降、これまでに複数の火山の噴火が確認され、御嶽山のように予期せぬ噴火もあった。2013年には、小笠原諸島(東京都)の西之島付近の海底火山が爆発して新島が出現。今も溶岩が噴出し続けて、面積は元の島の8倍以上となっている。

   大地震による火山噴火の誘発について、火山噴火予知連絡会会長で東京大学名誉教授の藤井敏嗣氏が、NHK「そなえる防災」ウェブサイトで2012年7月3日に解説している。富士山の宝永噴火の49日前には、マグニチュード(M)8.6の地震が発生していた。1991年にフィリピン・ピナツボ火山が噴火したのも、1年前に100キロ離れた地点を震源に起きたM7.8の地震が誘発したと考えられているという。さらに、「世界の例からすると地震後数年たってから噴火したケースも知られていることから、まだしばらくは注意が必要です」と警鐘を鳴らした。東日本大震災から3年8か月が経過したが、安心はできない。

   富士山周辺の自治体は、「まさかの事態」に備えて準備に励む。2014年10月19日、静岡、山梨、神奈川による「富士山火山三県合同防災訓練2014」が実施された。避難訓練や救出訓練を、3県の県民が一緒に行う初の試みとなった。山梨県富士吉田市は11月4日、「富士山火山対策室」を開設し、災害発生時の住民の避難計画策定などを進めるという。静岡県では11月21日、2014年度12月補正予算案に富士山の噴火に備えた火山安全対策調査の費用として500万円を計上した。

   とはいえ300年以上起きていない富士山の噴火だけに、想定外の事態に陥らないとも限らない。ましてや大規模噴火となれば人々の生活への影響は計り知れず、被害が東京まで及べば首都機能がマヒする恐れも出てくる。国や自治体、さらには個人レベルでの、万全の備えが今のうちから求められるだろう。

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