悩める店長「不調の部下を休ませて通院させたい!」

2009/9/14 11:33

   社内トラブルの対応にあたっては、すべてを人事部が対応することはできない。各部署の管理職による日常のマネジメントの中で、問題を大きくせずに解決を求められる場面も必要だ。今回は「部下に対応するノウハウが足りない」と嘆く現場の店長からの相談を紹介する。

>>ヨソでは言えない社内トラブル・記事一覧

真面目でプライドが高い部下が「診察」を拒否

――私は、衣料品小売チェーンで店長をしています。これまでマネジメントといったら、売上・利益の数字と人員の管理が中心だったのですが、最近は従業員の個人的な悩みの相談を受けたり、声を掛けて様子を聞いたりすることが増えています。ただ、そういう対話は正直得意ではなく、これでは店長が務まらないなと悩んでおります。

   実は半年ほど前から、ある部下の様子がどうもおかしいということは、うすうす気が付いていました。それまで皆勤賞を続けてきたのに、遅刻をしてくるようになったり、ときには体調不良で休む日も出てきました。

   仕事も正確で、ほとんどミスをしない男だったのですが、以前はなかったようなミスをしたり、仕事の優先順位をつけられずに混乱することも見受けられるようになってきました。ときには髪形や服装が乱れたまま出社することもあります。本当に、そんなことはこれまでなかったのですが・・・。

   心配になったので、意を決して「何かあったか?元気なさそうだけど」と聞きましたが、「いや、何でもありません。大丈夫です」の一点張り。仕事量を軽減しようと分担の見直しを持ちかけると、「いや、できます。ここで外されては自分のプライドが許しません!」と、涙ぐみながら強く主張してきました。

   そのとき、自分に悩みを打ち明けてくれないのなら、専門の病院でカウンセリングや診察をしてもらったりした方がいいなと思いました。そこで、「少し休みを取ったらどうか」「会社が提携している病院に行ってみては」と言ったのですが、首を振って従う様子がありません。自分としては部下の心をほぐして、なんとか休ませたいのですが、どうすればよいものでしょうか――

(続く)

尾崎 健一(おざき・けんいち)

臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て、2007年に独立。ライフワーク・ストレスアカデミー代表として企業のコンサルティングを行いながら、秋田大学医学系研究科で自殺予防の研究に携わっている。『ケーススタディ 認知行動カウンセリング』(至文堂)に執筆者として参画。共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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