2024年 4月 20日 (土)

<できコツ34>凡人は「空き地」に旗を立てよう!

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   できるヤツには、競争の激しいところに敢えてやってきて、戦いを臨んでくる習性があります。よほど能力に自信があるのでしょうが、困ったものです(笑い)。凡人は、そういう戦いから逃れて、別の生き方を探すのが賢明です。

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手っ取り早いのは「みんなが嫌がる仕事に手を挙げること」

   私がこれまで読んだ中で、特に強く印象に残っている本に『ブルー・オーシャン戦略』(ランダムハウス講談社)があります。特にこの一節を読んだときに「これはきっと“自分の生き方”に当てはめて考えても役に立つに違いない」と思いました。

これまで数々の「戦略」がもてはやされてきたが、ライバルと同じ市場で戦うかぎり、どれほど巧妙に戦略を練ったところでいずれ消耗戦を強いられることになる。血みどろの戦いが繰り広げられるこの既存の市場を「レッド・オーシャン(赤い海)」と呼ぶのなら、いま企業が目指すべきは、競争自体を無意味なものにする未開拓の市場、「ブルー・オーシャン(青い海)」の創造だろう。

   凡人であっても、会社で一目置かれる存在になれば、きっとやりがいを持って働けるはずです。そのための近道は、独自のポジションを築くこと。凡人が考えるべきは、誰も手をつけていない「空き地」を見つけて、そこに旗を立てることです。

   「自分が得意とする領域で、誰もやっていない仕事」があれば理想的ですが、そのような都合のよい仕事は、あまりありません。一番手っ取り早いのは、誰もがやらなければならないと分かっていながら、みんなが嫌がってやらないことに手を挙げることです。私の場合は、問題社員の処分を検討するために、問題行為の事実をまとめる仕事が、独自のポジションを作る最初のきっかけとなりました。

課題を自分で発見する「自律型人材」になるのが理想

   ブルー・オーシャンのもう一つのやり方は、「新しい仕事を作ること」です。これをやるためには、会社の方針や戦略から、必要な課題や仕事を見つけ出していくことが必要になります。会社や部署が目指す方向性について、他人事でなく自分のこととして考え、そこで自分は何ができるか考えることです。これは私が理想とする「自律型人材」の姿でもあります。

   また、他社の事例を取り上げた雑誌などから、先進的なやり方や考え方を学び、それを自分の会社に当てはめてみるのも「空き地」を見つけるのに有効です。気になるキーワードを見つけたら、それを集中的に掘り下げて、上司に「これをやらせて欲しい」と提案するのです。認められれば、空き地に旗が立ちます。

   目の前の仕事を確実にこなしながら、「空き地」について常に考えをめぐらしていると、周囲から「新しいことに積極的に取り組む人だ」という認識も持たれます。こう思われれば、新しい仕事を振られるようになります。権限を与えられて新しい仕事をするときくらい、会社で「自由」を感じることはありません。

野崎大輔

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野崎大輔(のざき・だいすけ)
フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。「企業を活性化させるチェンジ・エージェント」を掲げ、東京・四谷で人事コンサルタントとして活動中。野崎人事労務管理事務所代表、特定社会保険労務士。mixiでコミュニティ「できるヤツと思わせる20のコツ」を運営。09年4月からJ-CASTで「ヨソでは言えない社内トラブル」を共同執筆。
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