老大国ニッポンが「坂の上の雲」をもう一度つかむには

2009/11/24 12:34

   2009年11月29日から、NHKでドラマ「坂の上の雲」がスタートする。足掛け3年におよぶ社運をかけたものだそうなので、個人的にも期待大だ。というわけで予習もかねて原作を20年ぶりに読み返してみたが、これが実に面白い。ただ面白いというだけでなく、今の時代にぴったりとフィットしているような気さえしてくる(NHKはそこまで考えてないと思うけど)。

>>29歳の働く君へ・記事一覧

「新興国」としての勢いで日本はロシアに勝利した

   作者である司馬遼太郎は大戦中、満州の戦車部隊に所属し、軍の不条理を身をもって経験しているものの、小説のテーマとして第二次大戦を取り上げることはついに無かった。だが本書を読めば、著者が第二次大戦につながる流れの中で、日露戦争をとらえていたことがよくわかる。

   本書には、3つの国がメインプレイヤーとして登場する。専制君主制度の下、硬直した社会と軍隊が軋みを上げる斜陽国ロシア。明治維新から心機一転、アジアの新興国としてスタートした日本。そして、洋式化を進めるものの旧体制は依然として残ったままの清。中盤以降は、堕落したロシアと活力に満ちた日本の対比が軸となる。

   結果については説明する必要はないだろう。技術や戦術、そして新興国としての勢いで日本はロシアに勝利し、物語はめでたくハッピーエンドとなる。

   ただし、小説は終わっても、歴史は途切れることなく次の物語へと続いていく。40年後の日本は、同じ白兵突撃戦術でソ連に敗れ、艦隊決戦主義で太平洋でも敗北した。原作で常にどこか陰があるのはそのせいだ。

   1つのモデルにとらわれ、そこから進歩することをやめてしまった組織は必ず崩壊するのだ。これは企業についてもいえることである。

(続く)

「坂の上の雲」読んだことありますか?
読んだことがある(面白かった)
読んだことがある(面白くなかった)
読みかけて途中で挫折
読んだことがない(興味はある)
読んだことがない(興味なし)

城繁幸(じょう・しげゆき)

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo

キーワード

がんばろう日本
がんばろう日本
がんばろう日本 詳しくはこちら

今旬ワード

スポンサードリンク

他の言語

J-CAST会員サービス

注目情報

テレビでお馴染み、あのセンセイが登場!

メタボ・酒・タバコ… 現代人を悩ます身体のトラブル、どう改善する? あの木下博勝先生が動画で解説!

ブログ'

バレンタインに変種チョコ

ただのチョコレートではちょっと惜しい?おもしろ変わり種のチョコ食品を集めました!

ブログ'

●●御用達プレゼント!

姉妹サイト「東京バーゲンマニア」では毎月プレゼントが!ご応募待ってます。

ブログ'

おすすめワード

【スポンサードリンク】

関連サイト

東京バーゲンマニア

セール、クーポンから新商品情報まで、その日に使える掘り出しもの情報満載!

東京バーゲンマニア
このページのトップへ