2024年 3月 28日 (木)

どんだけ必需品なんだ、ケータイ電話!

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   年も押し詰まったある日、ケータイを部屋に忘れて外出してしまいました。 気がついたのは、名古屋へ出張するために乗った山手線の車中。一瞬、血の気が引きましたが、もはや取りに帰ることは不可能です。

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「ケータイ忘れた」と知らせる術もない

   この日は現地で友人らと会う約束していたのに、ケータイなしでは連絡先なんぞわかろうはずもありません。待ち合わせ決めてないのに。

どんだけ必需品なんだ、ケータイ。

   とか思いつつ、最低限の連絡は出先のネットカフェからウェブメールで済まそうなどと考えていて、はたと気づいたのがブログ系のやつ。

   ところが、せっかくドメインを取ってもらったブログも、かなり初期からアカウント取ってるミクシィも、少なくとも3年以上、ひょっとしたら5年ほど放置したままです。

   いまさらケータイを忘れたと告知したところで誰も見ない可能性の方が高いし、てゆーか、ログインのIDとかパスワードとかぜんぜん思い出せねぇし、みたいな感じで気づいたわりにはまったく意味がありません。

   もー、しょーがないと割り切って、友人とも上手く連絡が取れたので、名古屋で仕事して遊んできました。

「たまにはケータイなしでも」と思うときもあるが

   でも、割り切ったはずなのに、どうにもケータイのことが気になってしょうがない。

   で、帰ってきてケータイを見ると、仕事の連絡が山ほど来てました。嬉しさ半分、時すでに遅しのがっかり感半分の、曰く言い難い、とても奇妙な心持ちがしました。

ジェイ・キャストのMさん、そういう事情だったんです、すみません。

   ちょうど1年ほど前、ケータイを自宅に忘れたら取りに帰るどうかという調査が発表されていました。ちょっとだけニュースになっていたと思います。その調査では、6割の人が10分以内の距離なら帰ると答えていたと記憶しています。

   そこで、某忘年会で周囲の人にも訊ねてみました。

   たまたま近くにいた5人のうち、うっかり家や部屋に忘れて仕事などで外出し、一日ケータイなしの経験は全員があり。たまたまものぐさ揃いだったのか、「まあ、いいや」「面倒くさい」「たまにはケータイなしでも」と、取りに戻らなかったそうです。

   忘れた場所がはっきりと確定していて、しかも安全なところだからでしょうか。

気づいたときは「迷子の子犬探し」になる

   また、外で置き忘れた経験も全員があり、全員がちゃんと戻ってきたそうです。電車やバス、オフィス、喫茶店のほか、酔ってどういうわけか店のトイレの洗面台に置き忘れ、翌朝まで気がつかなかった人もいました。

   置き忘れたことに気がついたその瞬間は、よくわからないけど、とても大切な何かを失ったような、そんな気分になったとか。忘れたと思しき場所へ駆け戻ったり、遺失物係へ行く間は、文字どおりのプチ・パニック。

   こうなると、なんだか人生に不可欠な相棒みたいですね。迷子の子犬探しというか。

   でも、一日放置した結果の上位は、「スパムが来てた」と「何もなかった」の各2名。残り1名は、「友達からイタズラの伝言が入ってた」。

   相棒であり必需品なのに役立たず、みたいな。

   そんな微妙なケータイと、今年も上手く付き合っていきたいですね。

井上トシユキ


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井上トシユキ
1964年、京都市出身。同志社大学文学部卒業(1989)。会社員を経て、1998年よりジャーナリスト、ライター。東海テレビ「ぴーかんテレビ」金曜日コメンテーター。著書は「カネと野望のインターネット10年史 IT革命の裏を紐解く」(扶桑社新書)、「2ちゃんねる宣言 挑発するメディア」(文藝春秋)など。
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