先行きが見えない中で、どの会社も新卒の採用を絞り込んでいる。その分、社員により働いてもらっているのが現状だろう。ある会社の人事には、熱心に働いてくれるのはよいが、残業代が予想以上に多額になっている社員について相談が持ち込まれた。
――小売業の人事です。経理課長から、部下の働き方について相談を受けています。話によると、入社3年目のA君が熱心に残業をしているのだそうです。特にここ数か月は、だいぶ長時間にわたって会社に残っている様子。
課長に提出する残業表には、平日は午後11時過ぎが連日、休みの日も出社しています。仕事熱心なことはよいと思うのですが、課長は不満なようです。
「ある日、夜の会議を終えて帰ってきたら、A君が残業していたので仕事の様子を覗いたんです。すると今日やらなくてもいい仕事をしていたので、今日はもう帰ったらと言ったんですが、『いや、まだ終わってないんで』と言って帰らないんですよ」また、課長が心配しているのは、残業代のこと。A君の残業代を調べると、部の中でも飛び抜けています。当社は残業代の支払い漏れがないよう徹底しているので、経理部はA君の報告をそのまま人事に提出しており、毎月多くの金額が支払われています。
「あいつは、休日出勤するほどの仕事を抱えていないでしょう。生活費稼ぎの残業じゃないですか」ただ、入社3年目くらいなら、仕事はまだ早くないし、やればやるほど楽しくなる時期ではあると思います。研究熱心で仕事に没頭しやすい性格というところもあるようです。こういう社員には、どう対処したらよいのでしょうか――
(続く)
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