よく、人生は航海にたとえられる。そのたとえに乗っかるなら、世の中には2種類の人がいる。まず、自分の航海図をしっかり見ながら航海している人で、バリバリ進んでいる人もいれば、ほとんど動いていないように見える人もいる。が、総じてそれなりに幸せそうである。
もう1種類は、航海図なんてものはまったく持っていない人たちだ。「そんなので生きていけるのか?」と思う人もいるだろうけど、彼らは彼らなりにテクを持っていて、それは「他の船との距離感で世渡りする」という航海術だ。
と書くとなんだか凄いテクニシャンに思えるかもしれないが、実はこちらが多数派である。実際、以下のような人は身近に一人はいるだろう。
例1「現役で○○大に行った友人がいるから、俺はそれより偏差値上位の東大に行く」
例2「友達は大手のイケメン正社員と結婚したから、私は広告代理店か、外資のエリートビジネスマンね」
1番目は予備校の知人だが、2浪したとは聞いたがその後は知らない。少なくとも東大にはこなかったから、東大を通り越してハーバードにでも行ったのではないか。2番目は20代の頃の友人で、そういうターゲットをゲットできたという話は聞かないので、今頃はたぶんスウェーデンかアラブの王族相手に婚活されていることだろう。
人間は社会的な生き物なので、どうしても他者との比較で価値を決めてしまう。でも他者との競争に終わりはないから、場合によっては自分を袋小路に追い込んでしまうこともある。上記のような人たちは、きっと宝物の傍を通っているのだが、それに気づいていないだけだ。
(続く)
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