メンタルヘルス不全の休職者が増え、これに対応する制度を整備している会社も多いだろう。しかし、休職者への説明は忘れられがちのようだ。ある会社では、休職期間満了で退職する部下からのクレームに、現場の上司が戸惑っている。
――IT企業の開発課長です。部下のA君がうつ病で休職していましたが、このたび通算期間が2年を超えるということで、人事部から「自己都合退職とする」旨の連絡を受けました。上司として大変残念です。
A君からは「休職するときには、通算2年が限度と聞いていなかった」と抗議がありましたが、就業規則に書いてあると伝えたところ、しかたなく諦めたようです。
ただ、退職金が支払われない上に「請求書」が届いたのには納得できないということでした。
人事部に確認したところ、A君の休職中の社会保険料を会社が立て替えていたため、これを請求したということでした。
規定では、すずめの涙ほどの退職金が支払われる予定で、A君もこれをあてにしていたようでしたが、社会保険料を控除するとマイナスになり、不足分を請求したのだそうです。
これにはA君はたまらず、
「私は会社に立て替えてくれと頼んだ覚えはありません!」とクレームを入れました。会社が勝手に払っておいて、退職時に引き去るなんてあんまりだと、たいそう憤っています。
(続く)
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