ストレスを感じたとき、人はつい食べ過ぎてしまいます。なぜ、食べることでストレスが解消された気になってしまうのでしょうか。今回は、私たちの身体の中の「ストレス」と「食べ過ぎ」が結びつく仕組みについて説明します。

ストレスとなる出来事に遭遇したとき、私たちの体内では、ストレスから身体を守るためにさまざまなホルモンが分泌されます。代表的なものは、腎臓の上に帽子のようにかぶさっている副腎から分泌される「コルチゾール」と「アドレナリン」です。
この2つのホルモンには、呼吸数を多くしたり心拍数や血圧、血糖を上げたり、炎症を抑えたりする作用があります。「緊張の神経」である交感神経を優位にし、ストレスと闘えるよう準備を整えているわけです。
このホルモンがうまく分泌されることで、仕事や運動に集中して能力を発揮することができます。その意味で、ストレスにさらされてホルモンが分泌されることは、必ずしも悪いことではありません。
しかし、ストレスと闘った後には、興奮をしずめ、傷ついた身体をいやさなければなりません。そのためには交感神経にかわって、「弛緩の神経」である副交感神経を働かせることが必要になります。
実は「食べる」という行為には、副交感神経を優位にする作用があるのです。また、コルチゾールやアドレナリンにも食欲を刺激する作用があります。したがって、ストレスにさらされると、つい大食いをしてしまうということが起こるのです。
(続く)
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