先日の大阪市長&府知事のW選挙において、橋下前府知事率いる大阪維新の会が勝利した。一時は劣勢も伝えられたものの、それは「投票に行ってあげないと」という危機感を煽る選挙戦略だったのだろう。予定通りの完勝と言っていい。
さて、今回の選挙には、人材としてのスタンスの差がはっきりと出ていたように思う。キャリアを考える上で非常に参考になるテーマなので、簡単におさらいしてみよう。
選挙戦序盤から、平松陣営が一貫して行った主張の一つに「橋下府政の黒字化は粉飾」というものがあった。実は“臨時財政対策債”という隠れ借金が存在していて、それを加えるとむしろ借金は増えているじゃないか、というロジックだ。
だが、これは増えた中身である臨時財政対策債の性質を無視した暴論だ。
臨財債というのは、あらかじめ規定された交付税が、国の税収減などで払えない場合に、目減り分を(国が借金でまかなうかわりに)自治体が借金してまかなってね、後で交付するはずだから、というものだ。つまり、≒交付税である。
実際、臨財債なんてほとんどの自治体が発行しているわけで、もちろん平松氏自身もお世話になっている。さらに言えば、“府”の方が“市”より交付税を多く減らされてもいる。だから、これをもって「おまえの方が借金増やしてるだろう」というのは、単なるいちゃもんに過ぎない。
それでも、
「借金は借金なのだから減らすべきだ、地方は地方の税収だけで自活しろ」
というのであれば、それはもう交付税制度そのものがダメだと言っているわけだから、現状の地方分権自体にメスを入れ、道州制でも何でもやって地方は地方で自立していくしかない――。なんだ、橋下氏の公約と同じじゃない。
(続く)
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