2024年 4月 19日 (金)

スマートフォンの必須機能 音声通話かネット接続か?

来店不要なのでコロナ禍でも安心!顧客満足度1位のサービスとは?

   「この記事って、知ってました?」。都内で働く30代の会社員Aさんと話していた時のこと。iPhoneにわざわざブックマークしてあったウェブのページを見せてくれました。

「iPhoneは、ソフトバンクとauのどっちがいいの?山手線で実際に比べてみたら、驚愕の結果に…!」(らばQ

   ぜんぜん知らなかったです。読んでみると、東京の山手線内を電車に乗りながら1周し、音声通話の状態がどうなのか、ソフトバンクとauとで実験をしてみたようです。

メールがメインだが、わりと通話もしている

   その結果、ソフトバンクで通話できたのが最長8分だったのに対し、auは最長50分弱と、決定的ともいえる差がついてしまった、と。

   しかも、約1時間20分の実験中、ソフトバンクは切断が28回(auは2回)、発信失敗が17回(auは0回)もあった…。

   ソフトバンクのiPhoneユーザーであるAさんは、知人から教えられて記事を知り、「何だか不安になった」のだそうです。とはいえ、ソフトバンクのiPhoneを使っている人は、ほとんど音声通話なんかしないんじゃ…?

「たしかにメールがメインですけど、仕事で使ってるとわりと通話はしますよ。会社へのちょっとした連絡とか。で、言われてみれば、通話が中途半端に切れたり、なかなか発信できないことって、あったな、と。こっちのいる場所の電波が悪いのかと思って、そそくさと移動したりしてましたから」

   それにしても、電車内では通話はしないでしょう。駅のホームや構内でじっと立っているとか、ゆっくり歩いているぐらいだったら、問題なくつながるのでは?

「まあ、電車内では自分からはもちろん、かかってきても話さないですね。構内でどうだったかは覚えていないですけど。そもそも、仕事以外で通話する時は『LINE』っていうアプリを使うことがほとんどなんで」

   「LINE」って、いわゆるインターネット電話(VoIP)ですよね。登録してある相手との通話だったら、通信会社が違っていても無料で話せるっていうやつ。それだったら、フツーの電話はあんまり関係ないのでは?

「通話専用機」になりそうな筆者としては…

「そこが足下を見られているようで、何だか不安になるわけですよ。おまえら、どうせネットしか使わないんだろ的な、電話もネットでできるんだからいいじゃん的な、上から目線で言われてる感じがして。2年縛りが終わったら、やっぱり別の通信会社に乗り換えようかなぁ、なんて考えちゃいますね」

   うーん、気にしすぎてるんじゃないかと思う部分もありますが…。

   この記事にある実験が技術的に正しいのかどうか、判断の根拠を持ち合わせていないので何とも言えませんが、通信インフラとして信頼できなくなるというAさんの不安もわからなくはありません。

   この記事にしても、突然思い立って実験をしたわけではなく、何かしら以前から疑問があった、あるいは周囲から疑問を聞かされていたからこそ、時間と手間をかけてやったのではないかと推測します。

   とりあえず、メールよりも電話で仕事をすることの方が圧倒的に多い筆者は、こうした記事があえて出てくるぐらい「不安がある」という通信会社を使うことには、二の足を踏んでしまいます。

   ほとんど有効に利用されていない自慢のiPhone4S(白)が、いつ通話専用機となるかわかりませんので…。

井上トシユキ

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井上トシユキ
1964年、京都市出身。同志社大学文学部卒業(1989)。会社員を経て、1998年よりジャーナリスト、ライター。東海テレビ「ぴーかんテレビ」金曜日コメンテーター。著書は「カネと野望のインターネット10年史 IT革命の裏を紐解く」(扶桑社新書)、「2ちゃんねる宣言 挑発するメディア」(文藝春秋)など。
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