2024年 4月 20日 (土)

韓国「上位30社」の平均年俸 意外ともらっている?

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   日本では、ここ十数年、「格差社会」論が盛り上がりをみせているが、おとなりの韓国もまた、日本と同じか、それ以上の「格差社会」だといわれる。そんな中、韓国で「売上額上位30社」の平均年俸が公表され、話題を呼んでいる。

   注目を集めているのは、中央日報(日本語版)が報じた記事、「韓国上位30大企業の給与水準は・・・やはりサムスンが1位?」(2015年4月2日)。記事によると、韓国のオンライン就職ポータル「サラムイン(saramin)」が調査した、韓国の売上額上位30社に勤める会社員の平均年俸は、7828万ウォン(約851万円)だった(2014年)。調査は「サラムイン」が、韓国の売上額上位30社のうち、金融監督院の電子公示システムに事業報告書を提出した、27社の職員年俸を分析し、ランキング化したもの。

1位のサムスン電子は「1億200万ウォン」

韓国経済の現状とは
韓国経済の現状とは

   最も高い企業は「サムスン電子」で、平均年俸は1億200万ウォンだった。日本円にすると、約1100万円だ。2位は「現代自動車」と「起亜自動車」で、それぞれ9700万ウォン。次いで「サムスン火災海上保険」(9150万ウォン)、「現代モービス」(9000万ウォン)などの順となっている。いずれも9000万ウォン超えで、日本円換算では、1000万円近くもらっていることになる。

   記事が「Yahoo!ニュース」に転載されると、コメント欄では、様々な意見が飛び交った。「どれも財閥系じゃね~か!」とか、「ごく一部の大企業だけが優遇され、他の企業とは雲泥の差」と、韓国特有の事情に、思いを馳せる人もいれば、「迷走気味の日系企業よりはマシ」、「日本人よりも全然いいな。日本を脱出して、韓国へ移住しようか」と、冗談交じりに言う人もいる。一方で、「日本企業と比べても高すぎると思う。輸出が上手くいかなくなると、非難を浴びることになるだろう。給与の大幅カットをすれば、優秀な人材が外資系に流れるだろう。日本企業のように。その時、韓国企業が耐えられるかだな」と、厳しいコメントもあった。

   韓国では、2000年代に入り、若者の就職難や「ワーキングプア」問題が顕在化。月収10万円に満たない賃金で暮らす20代を描いた、『88万ウォン世代』(2007年、ウ・ソクフンら)という本がベストセラーとなり、日本でも2009年に『韓国ワーキングプア 88万ウォン世代』(明石書店)として翻訳発売された。

   こうした、不遇の若者世代を知ってか、中央日報日本版のコメント欄には、「清掃会社勤務の月給が7万円・・・トホホ・・・韓国の特徴、輸出関連と銀行関連の会社と他の企業との『天国と地獄』、『王族と奴隷』の差が問題なんだよ」との書き込みもあった。(KH)

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