2024年 4月 20日 (土)

「3年で正社員」の目前で「雇い止め」 おとなしく引き下がるしかないですか?

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   総務省が先日(2015年5月1日)発表した3月分労働力調査(速報)によると、非正規労働者の数は、前年同月比で9万人増でした。2月分調査では、比較可能な14年1月以降で初めて減少(15万人)し、注目を集めていました。また、正社員は14年12月以降、4か月連続で増えました。

   さて、前回は契約社員の「無期雇用」と「正社員化」との違いについて、お話をさせていただきました。今回のテーマは、「雇止め」です。近く行われる予定だった契約更新で、規程の年数以上働くことになるので、正社員になれると期待していたにも関わらず、突然、契約を打ち切られてしまいそう――そんな契約社員のエピソードを基に考えていきます。(文責:「フクロウを飼う弁護士」岩沙好幸)

あと半年で、というタイミングで・・・

もうすぐ正社員、のはずだったのに・・・
もうすぐ正社員、のはずだったのに・・・

   うちの会社では、契約社員は半年更新で、「3年間働いたら正社員登用」と聞いていました。

   わたしは、契約社員として今の会社に勤めて2年半になります。来月が更新月なので次回の更新で3年働くことになり、半年後には正社員になれると期待をしていました。ですが、先日、契約更新の面談をした際に、

「状況が変わって契約の更新が出来なくなった」

と言われました。「理由は会社の業績の悪化であって、君のせいではない。申し訳ない」と誠意のある謝罪をされたので、その場では怒ることもできなかったのですが、以前同じ会社で契約社員として働いていた友人と久しぶりに会った際に、「それが、この会社の手口だ」と言われました。

   「3年後には正社員に!」という言葉を武器に契約社員を募集し、3年経つ前に正社員にしなくて済むよう契約を打ち切るというのです。契約社員なので、いつ切られても仕方ないとも思いますが、こんなセコイ手を使うなんて・・・騙された気分です。

   「3年後には正社員に」を信じて頑張ってきたのに、やはりわたしは辞めないといけないのでしょうか。(実際の例を一部変更しています)

岩沙好幸(いわさ・よしゆき)
弁護士(東京弁護士会所属)。慶應義塾大学経済学部卒業後、首都大学東京法科大学院から都内法律事務所を経て、アディーレ法律事務所へ入所。司法修習第63期。パワハラ・不当解雇・残業代未払いなどのいわゆる「労働問題」を主に扱う。動物が好きで、最近フクロウを飼っている。「弁護士 岩沙好幸の白黒つける労働ブログ」を更新中。編著に、労働トラブルを解説した『ブラック企業に倍返しだ! 弁護士が教える正しい闘い方』(ファミマドットコム)。
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