2024年 3月 19日 (火)

「営業」配転に踊らぬ元技術職 苦心の命名作戦で活路見えるか

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   IT系のマーケティング・オペレーションで成長中のC社。ここ数年で売上げを大幅に伸ばしてきました。これまでは主に社長営業による大手企業の一本釣りで仕事を成約させてきました。しかしここに来て創業者であるH社長は、将来的な上場を視野に入れ、リスク分散と成長性確保の観点からマス向けのサービス・プログラムを開発し、年初から営業部隊を編成して大々的に販売戦略を再構築することにしたのです。

  • 「ストーリーテラー」は社長の思いを語り伝える仕事
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チーム結成半年で頓挫しかけ

   C社の社員は総勢約50名。近年の急成長に合わせて、新卒および中途の採用で人を増やしてきました。その大半は技術職です。

   H社長は技術職の中からとりあえず、業務知識レベルやコミュニケーション能力の点などから営業向きと判断した数人を選抜し、営業チームを編成しました。しかし3か月ほど前のこと。チーム結成から約半年で新プロジェクトが頓挫しかかっていると、私に相談を持ちかけてきたのでした。

「すべて新規採用の新しいメンバーで営業チームを組織することも考えたのですが、うちのサービス・プログラムが高度なので、まずは業務を熟知したスタッフで営業部隊の中核を作る必要があると思い、技術職から選抜して『営業推進チーム』を作りました。ところが彼ら、営業職に対する先入観もあってか配置転換に抵抗感が強かったようで、ハナから皆、『営業は嫌だ』『営業には向かない』と思ってしまっているのです。モチベーションが上がらないまま無理に尻を叩いてもはじまらず、今はほとんど開店休業状態なのです」

   確かに技術職として入社した社員が、営業職に回されることに抵抗があるのはよく分かります。営業は一般に、「ノルマがきつい」「真夏も真冬も一日中外まわりで体がつらい」「人との接触が多くストレスがたまる」といった理由から、いい印象よりも悪い印象のほうが多く、よくない先入観が生まれやすいのも事実でしょう。

   何かいいヒントはないかと思い巡らせひらめいたのが、営業職の一つ「販売員」という職種が持つ「単調」「つまらない」「退屈」という先入観を、経営者の思いを込めた巧みなネーミングで払拭したという、雑誌で紹介されていた事例でした。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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