イネレクスゾ承認。BCG不応の高リスク筋層非浸潤性膀胱がん治療を変える新たな選択肢

イネレクスゾ承認。BCG不応の高リスク筋層非浸潤性膀胱がん治療を変える新たな選択肢【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202608214532-O1-F5Aem980

 

 


イネレクスゾ®、製造販売承認を取得 BCG療法後に残存・再発した上皮内がんを有する高リスク筋層非浸潤性膀胱がんの治療を

変える可能性をもつ、新たな選択肢
イネレクスゾ®は、抗がん剤(ゲムシタビン塩酸塩)を 膀胱内へ持続的に局所送達できる膀胱内投与用製剤です
完全奏効率82.4%、奏効期間中央値25.8カ月、1年時点での膀胱全摘未実施率86.6%を示し、 追加解析時点において持続的な有効性を実証



Johnson & Johnson(日本における医療用医薬品事業の法人名:ヤンセンファーマ株式会社、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・リーガー、以下「J&J」)は本日、イネレクスゾ®[販売名:イネレクスゾ®膀胱内システム225mg、一般名:ゲムシタビン塩酸塩]が、BCG(Bacillus Calmette-Guérin)膀胱内注入療法後に残存・再発した上皮内がんを有する高リスク筋層非浸潤性膀胱がん(High-Risk Non-muscle Invasive Bladder Cancer:HR-NMIBC)の治療薬として、日本で製造販売承認を取得しました。

 

イネレクスゾ®は、膀胱温存を希望する患者さんのために開発され、膀胱内に留置することで、抗がん剤を膀胱内へ3週間にわたり持続的に局所送達することができる膀胱内投与用製剤です。イネレクスゾ®は外来で留置することができ、留置後は医療機関内で待機することなく帰宅できることが期待されます。

 

本療法に関する専門医の見解

筑波大学 腎泌尿器外科 教授の西山博之先生*1は次のように述べています。「BCG膀胱内注入療法後に上皮内がんが残存・再発した場合、現在の診療ガイドラインでは、膀胱全摘除術が推奨されており、膀胱温存を希望する患者さんにとって、治療選択肢は限られていました。イネレクスゾ®は、適切な患者さんにおいて膀胱温存を支援する新たな選択肢となる可能性があり、この領域の診療を変える可能性があります」

 

良好な臨床試験結果に基づく承認

今回の承認は、国際共同第IIb相SunRISe-1試験(NCT04640623)の結果に基づいています¹。本試験コホート2では、イネレクスゾ®による治療を受けたBCG膀胱内注入療法に不応性の上皮内がんを有するHR-NMIBC患者さんの82.4%が、完全奏効を達成しました(95%信頼区間:72.6-89.8)¹。完全奏効とは、評価時にがんの徴候が認められなかったことを意味します。また、優れた持続性も示しており、奏効期間の中央値は25.8カ月、1年時点での膀胱全摘未実施率は86.6%でした。そして安全性については、重大な副作用として尿路感染が報告されています。また、その他の主な副作用(10%以上)として、頻尿、排尿困難、尿意切迫、尿路感染、血尿及び尿路痛が報告されています。

 

HR-NMIBCにおけるアンメットニーズ

Patient Association of Bladder Cancer Japan(PABC)患者会の野村由利夫氏*2は次のように述べています。「今回の承認は、新たな治療選択肢を切望している患者さんにとって重要な前進です。膀胱がんとともに生きる方々が適切な支援を受け、医療従事者と十分に連携しながら、十分な情報に基づき自信を持って治療を選択できることが重要です。そのためには、イネレクスゾ®のような新たに承認された治療法を含む膀胱温存治療の選択肢について、より深く理解することも大切です」

 

当社の見解

J&J Innovative Medicine Japan(以下「J&J IM」)の代表取締役社長であるクリス・リーガーは、次のように述べています。「HR-NMIBCの治療領域では、約40年以上にわたり大きな治療の進展が限られていました。患者さんに新たな希望をもたらすこの歴史的なマイルストーンを実現した科学に、私たちは誇りを持っています。イネレクスゾ®は、医薬品と医療機器の専門性を融合した、この領域初の画期的な治療です。強固な臨床データに支えられた本治療は、膀胱がん治療における意義ある前進であり、患者さんのための医療の未来を切り拓くべく、J&Jならではの強みとグローバルネットワークを最大限に活用するという、私たちのコミットメントを体現しています」

 

SunRISe-1試験(NCT04640623)について

SunRISe-1試験(NCT04640623)は、膀胱全摘除術に不適格である、又は膀胱全摘除術を選択しなかったBCG膀胱内注入療法に不応性のHR-NMIBC患者さんを対象とした国際共同第IIb相、非盲検、非対照試験です。

 

イネレクスゾ®について

イネレクスゾ®[販売名:イネレクスゾ®膀胱内システム225mg、一般名:ゲムシタビン塩酸塩]は、BCG膀胱内注入療法後に残存・再発した上皮内がんを有するHR-NMIBCに対する治療薬として、ゲムシタビンを膀胱内へ持続的に局所送達するように設計された膀胱内投与用製剤です5。医療従事者が外来環境下で、同梱される膀胱内挿入用カテーテルを使用して膀胱に挿入できます。

 

膀胱がんについて

膀胱がんは世界で9番目に多いがん種です2。日本国内における2023年の膀胱がん(上皮内がんを含む)の新規診断者数は約45,508人3、2024年の死亡者数は約9725人です4。すべての膀胱がんのうち、NMIBCの患者数は約70%から80%で、そのうち15~44%が高リスクのNMIBCです。高リスクのNMIBCは、これまで治療選択肢が限られており、新たな治療薬が切に求められていました。

 

高リスク筋層非浸潤性膀胱がんについて

HR-NMIBCは、NMIBCの一種で、低リスクのNMIBCと比較して、再発や尿路上皮と呼ばれる膀胱の内壁を超えて進展し、筋層浸潤性膀胱がんへ進行するリスクが高いがんです6,7。HR-NMIBCは、NMIBC患者さんの15-44%を占め、高異型度、T1、CISのいずれかを含むものと定義されます。現在、BCG療法後に残存・再発したHR-NMIBC患者には膀胱全摘除術が推奨されており、筋層浸潤性膀胱がんへの進行前に実施した場合、がん特異的生存率は90%を超えます8,9。一方で、NMIBCは高齢患者さんに多くみられ、多くの患者さんが膀胱全摘除術を望まない、または不適格であるという課題があります10。また、再発率および進行率が高いため、患者さんは大きな疾患負担や精神的苦痛を経験する可能性があります6,9。

 

*1 西山博之先生は、J&Jのメディア活動(本プレスリリース)にご協力いただいておりますが、報酬は発生しておりません。

*2 野村由利夫氏は、J&Jのメディア活動(本プレスリリース)にご協力いただいておりますが、報酬は発生しておりません。

 

Johnson & Johnson について 

J&Jは、健康こそすべてだと考えています。ヘルスケアイノベーションにおける私たちの強みが、複雑な病を予防、治療、治癒し、治療をよりスマート化した、低侵襲なものに進化させ、一人ひとりの患者さんに合ったソリューションを提供することができる世界を築く力になります。Innovative MedicineとMedTechにおける専門性を生かし、将来の飛躍的な進化に向けてヘルスケアソリューションの幅広い領域でイノベーションを推し進め、人々の健康に大きなインパクトを与えていきます。 

 

日本におけるJohnson & Johnson Innovative Medicine について 

J&J IMは、米J&Jグループにおける医療用医薬品事業の名称です。日本では、1978年の設立以来、これまでヤンセンファーマ株式会社として、患者さんの治療に貢献する多くの医薬品をお届けしてきました。私たちは、アンメットニーズに基づく開発戦略のもと、注力疾患領域―がん、免疫疾患、精神・神経疾患、心・肺疾患における学術および情報提供活動を強化しながら、私たちの薬剤を必要とする全ての患者さんが適切なタイミングでベストな治療を選択するための活動を続けています。
J&J IMに関する詳しい情報は、 www.jnj.com/innovativemedicine/japan/ をご覧ください。

 

将来に関する記述

このプレスリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、製品開発及びイネレクスゾ®の潜在的なベネフィット及び治療影響に関するものです。お読みの際には、これらの将来の見通しのみに依拠しないよう、ご注意ください。これらの記述は、将来の事象に関する現時点での予測に基づいています。基礎となる前提が不正確であると判明した場合、あるいは既知もしくは未知のリスクや不確実性が現実化した場合、実際の成果は、J&Jの予測や見通しと大きく異なる可能性があります。リスクと不確実性は、これらに限定されるものではありません。臨床的成功及び規制当局の承認取得の不確実性をはじめとする製品の研究開発に伴う課題や不確実性、商業的成功の不確実性、製造上の問題または遅延、競合他社による特許取得、新製品開発、特許に対する異議申し立て、製品回収又は規制当局による措置につながる可能性、製品の有効性又は安全性に関する懸念、ヘルスケア製品及びサービスの購入者の行動や支出パターンの変化、世界的な医療改革などの適用される法律や規制の変更、医療費抑制への動きなどが含まれますが、これらに限定されるものではありません。これらのリスクや不確実性、その他要因の詳細と一覧については、最新のForm10-Kに基づくJ&Jの年次報告書の「将来予測に関する記述に関する注意事項(Cautionary Note Regarding Forward-Looking Statements)」、「リスク要因(Item 1A)」のセクション、またはJ&Jの四半期報告書(From 10-Q)及び証券取引委員会へのその他の提出書類をご参照ください。これら書類は、オンライン(www.sec.govwww.jnj.com)でご覧いただくか、もしくはJ&J宛てにご請求ください。J&Jは、新たな情報や今後の事象・変化などに基づいて、将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。

 

 

参考文献

 

1. Daneshmand S, et al.: J Clin Oncol. 2025; 43(33): 3578-3588. TAR-200 for Bacillus Calmette-Guérin-Unresponsive High-Risk Non-Muscle-Invasive Bladder Cancer: Results From the Phase IIb SunRISe-1 Study - PubMed

2. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7151633/

3. https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/data/dl/index.html#a14 Accessed June 2026.

4. 国立がん研究センターがん情報サービス https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/21_bladder.html Accessed June 2026.

5. Siamak Daneshmand, Ashish M. Kamat, Neal D. Shore, et al. Urologic Oncology: Seminars and Original Investigations 43(2025)286-296

6. Grab-Heyne K, Henne C, Mariappan P, et al. Intermediate and high-risk non–muscle-invasive bladder cancer: an overview of epidemiology, burden, and unmet needs. Front Oncol. 2023;13:1170124.

7. Lieblich A, Henne C, Mariappan P, Geiges G, Pöhlmann J, Pollock RF. The management of non–muscle-invasive bladder cancer: a comparison of European and UK guidelines. J Clin Urol. 2018;11(2):144-148.

8. Brooks NA, O’Donnell MA. Treatment options in non–muscle-invasive bladder cancer after BCG failure. Indian J Urol. 2015;31(4):312-319. doi:10.4103/0970-1591.166475

9. Guancial EA, Roussel B, Bergsma DP, et al. Bladder cancer in the elderly patient: challenges and solutions. Clin Interv Aging. 2015;10:939-949.

10. Chamie K, Litwin MS, Bassett JC, et al. Recurrence of high-risk bladder cancer: A population-based analysis. Cancer. 2013;119(17):3219-3227.

 

 

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