デジカメなのにフィルムの味わい。話題の富士フイルム「X half」とおでかけしたよ

フィルムカメラの味のある雰囲気が大好きです。でも、撮った写真を現像に出すのは地味に面倒で、最終的にはスマホで見ることが多いんですよね。

「フィルムカメラの楽しさを、デジタルの手軽さで味わえたら最高なのに」。そんな願いに応えてくれたのが、富士フイルムの「X half」です。

フィルムカメラ好きはたまらない

富士フイルム「X half」107,998円(税込)※Amazon価格

「X half」は、ハーフサイズのフィルムカメラをモチーフにしたデジタルカメラ。デジタルカメラなのにまるでフィルムカメラのような写真が撮れるのが特徴です。

フィルムカメラの質感が大好きな筆者は、このカメラが発売されたときから気になっていました。今回、実機をお試しさせてもらえることになったので、さっそく街歩きに出かけてきました。

コンパクトで軽量、でも実力すごい!

本体サイズは105.8×64.3×45.8mm、重さはたったの約240gで超軽量。手のひらサイズで、クラシカルなデザインが目を惹きます。

「この軽さとコンパクトさ…持ち歩かないわけがない!」と思える絶妙なサイズ感で、バッグやポケットに入れて持ち運ぶのも苦になりません。

こんなに軽くて小さいですが、実力はしっかり。裏面照射型1インチセンサーに、35mm判換算32mm F2.8の単焦点レンズを搭載しています。

焦点距離は「写ルンです」と同じなので、写ルンです世代の筆者は最初から手にしっくり馴染みました。

接写にも強い。被写体に近づいてもピントが合うのが嬉しい

有効画素数は約1774万画素。約10cmの接写もできて、ピント調節も素早く行ってくれます。

カメラに慣れていなくても使いやすいと感じるフラットな使い心地で、フィルムカメラの弱点をデジタルの力で滑らかに補ってくれているような、そんな感覚がありました。

フィルムのモードを切り替えられる

室内での接写もブレずに撮れる

「X half」にはPROVLA、Velvia、CLASSIC Neg.など、富士フイルムが出している人気フィルム13種類が登録されています。

左側の小型ディスプレイに表示されているのは、現在選択しているフィルム。上下にスワイプするだけで切り替え可能なので、直感的にフィルムを切り替えることができます。

ちょっと気分を変えたいときに、サッとフィルムを替えられるのが手軽。

クラシッククロームで撮影

色味もそれぞれ違うので、選ぶのも楽しい!「今回はどれにしようかな」と悩む時間もテンションが上がります。

ちなみにこの小型ディスプレイでは、トイカメラ、ローキー、二重露光、色ずれなどのフィルター設定も行えます。

期限切れフィルムのニュートラルで撮影

個人的には「期限切れフィルム」が好きでした。

どんな被写体でも“それっぽく”仕上がるのが嬉しいポイント。フィルムとフィルターを組み合わせるとかなり個性豊かな写真が撮れるので、表現の幅が広がります。

横構えのまま「縦写真」が撮れる

筆者が「X half」に惹かれた大きな理由がこれ。

カメラを横に構えたまま、3:4の縦写真が撮れるんです。センサー自体が縦に配置されているため、構えた瞬間に縦構図になる仕様です。

クラシックネガで撮影

スマホで見やすいし、待ち受けにも使いやすいし、SNSへの投稿もしやすい。写真が縦で完結するこの快適さは想像以上でした。

もちろん、横の写真を撮ることも可能です。横の写真を撮りたい場合は、カメラを縦向きにして撮影します。普通のカメラと逆の感覚ですね。

ハーフサイズカメラっておもしろい

1枚ずつだとわからなくなりがちなモチーフも、まとめておけば思い出しやすい

名前に“ハーフ”とついているだけあり、ハーフサイズカメラとして使うこともできます。

好きな2枚をくっつけて “ストーリー性のある1枚” を作れるのは、ハーフサイズカメラならではの特徴。

ちなみに「X half」は、写真だけでなく動画を組み合わせることもできます。やっぱり新しいカメラなだけあって、こういうところがハイテクなんですよね。

1枚だと単調になりがちな“影”の写真も、風景と合わせるといい感じに

さらに通常のデジカメのように1枚の写真を撮ることが可能だという点。1枚ずつで撮影するか、それとも2枚を組み合わせるか、撮影のたびに選べるんです。通常のカメラとしてもハーフサイズカメラとしても使えるのは、ちょっとお得感があるなと思いました。

また使っていく中で、後から「1枚ずつで撮影したけど、やっぱり2枚組み合わせてハーフサイズの写真にしたほうが面白いかも!」と思うこともあると思うのですが、そういう場合はアプリ上から写真を組み合わせることもできます。

気に入ったお店の名前をメモ代わりにまとめておくと見返すときに便利

そして実は筆者、今回がハーフサイズカメラデビューだったのですが、実際に使ってみて「写真データにメモのような感覚で残せるのが便利だな」と思いました。

カフェの名前や旅先のスポット、気になった本のタイトル、雑貨の値段などをまとめて1枚にしておけば、後から見返したときの情報量が段違い! “写真をメモ帳として使う”という感覚がクセになります。

ハーフサイズ写真にするときの、フレーム切り替えレバーを左から右方向に引く工程のアナログ感も楽しい! こういうニクイ仕掛け、さすが富士フイルムですよね〜!

これぞフィルムカメラ!な特徴が徹底

「ここまで再現するなんて、すごい!」と思ったのが、フィルムカメラや使い切りカメラのようにする「フィルムカメラモード」です。

最初にフィルムの種類と撮影枚数を決めたら、規定枚数が終わるまでフィルム変更はできません。

撮った写真は一切確認できない、最後まで撮り終えたらアプリでデジタル現像するまで見れないという、デジタルカメラの便利さを丸ごと取り去ったようなこのモード。

昔はこれが普通だったけど、今となってはめちゃくちゃストイックじゃないですか?

デジカメなのに撮り直しNG。確認もNG。でも、その不自由さが逆に楽しいんですよね。撮影に緊張感が戻り、「1枚を大事に撮る」という気持ちが蘇ります。

ちなみに、撮り直しや写真の確認ができないのは「フィルムカメラモード」のみの仕様。ほかのモードなら通常のデジカメのように液晶で確認もできますし、撮り直しもできます。

ノスタルジックネガ(フィルムシミュレーション)で撮影

街歩きが楽しくなるよ

何も考えずにパシャパシャ撮って、後でまとめて楽しむ。

一眼レフのように設定を追い込むのも楽しいけれど、プログラムオートで気楽に撮っていくスタイルも最高!

PROVIAで撮影。被写体に合わせてフィルムを気軽に変更できるのが楽しい

「X half」は、「写真って楽しいよね」という気持ちを全力で刺激してくれるカメラでした。

ちなみに「X half」には専用アプリがあって、ここでデジタル現像や2枚の写真を組み合わせるなどの写真管理をすることができます。
アナログ感満載のカメラですが、アプリで写真を管理できたり、液晶モニターで確認しながら撮影できたり、現代的なニーズもしっかり満たしてくれています。

不自由さと便利さがちょうどいいバランスで配分されているのも使いやすいと感じるポイント。昔っぽいのに、しっかり現代向き。その絶妙なところを攻めてきているカメラです。

文・yuri.kobayashi

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