2024年 5月 2日 (木)

東京モーターショー2007 エコカーはメーカーを救うのか?

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原油高に輸送コストの高騰 「逆風」要因ちらほら

   ところが、比較的好調だったはずの自動車業界に陰りが出てきたという。日本経済新聞がまとめた主要30業種の産業天気図の07年10-12月期予測によると、自動車は「薄日」から「曇り」にワンランク下がった。7-9月期には、「国内販売の低迷続くが、海外市場は好調」と伝えられていたが、サブプライム・ショックに伴う米国景気の減速懸念から、対米事業に不透明感が漂っていることが理由だという。

   ある自動車業界ウオッチャーは、「06年に輸出が伸びたのは、海外で小型車需要が伸びたから。海外の工場が小型車に対応していなかったため、国内から持って行った」と、事情を説明する。海外展開は欧米での伸びは鈍っていて、「成長力が見込めるのはアジアやロシア」と指摘する。

   ホンダがハイブリッド「シビック」をインドに投入。08年以降の発売になる見通しだが、「環境」への先進的な取り組みをアピールし、シェアの拡大を狙うといえば、マツダはタイに、フォードと合弁で小型乗用車の工場をつくると発表。スズキはイタリアのフィアット傘下の電装部品メーカー、マネッティ・マレリ・パワートレインと同社のインド子会社、マルチ・スズキ・インディアとの合弁で、インドにディーゼルエンジンの制御ユニット製造会社を設立するという。前出のウオチャー氏は「アジアはこれから本格的なモータリゼーションを迎える。所得が伸びていて、価格は高めだがエコカーが人気だ」という。

   現地生産・現地販売へのシフトを加速する自動車大手だが、こぞって出て行けば競争は激化する。海外向けでは海運コストが高騰して、鋼材などの輸入コストや完成車の輸出コストが上昇している。これで円高が進行すれば、為替リスクの影響も見逃せない。なにより、いくら燃費のよい日本車といえども、「原油高がこれ以上進めば逆風に抗しきれない」(大手証券のエコノミスト)と、厳しい目でみている。

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