2024年 4月 30日 (火)

トヨタこければお膝元も 名古屋の「景気神話」9月から陰り

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落ちたといっても全国並みになったということ

   ただ、すべてにわたって悪影響が出ているわけでは、まだないようだ。

   名古屋駅前で2007年3月6日にオープンした高層ビル「ミッドランドスクエア」。ビジネス・商業施設が入っており、トヨタの海外・国内営業部門のオフィスやショールームもある。名古屋商工会議所によると、オープンでもたらされた駅周辺のにぎわいは、経済に陰りが出始めた08年9月以降も変わりないという。

   ビルを運営する東和不動産によると、オープン後1年間で1700万人が訪れ、その後やや減少ぎみのペース。しかし、「経済的な影響はあるかもしれませんが、2年目だから減っている要因が大きい」(総務広報室)とみている。トヨタでも、ビル内のオフィスについて、「人員削減や縮小などはしていませんし、その予定もありません」としている。

   さらに、商工会議所では、「名古屋は、有効求人倍率では、今でもトップクラスです。企業の生産もまだ高いレベルにあり、景気が下降したといっても全国並みになったということです」と話す。

   もっとも、輸出産業がピンチの今、何も手を打たなければ「名古屋景気」の先行きは厳しい。商工会議所では、様々な工夫や努力によって内需を拡大できるかがカギになるとみる。

「万博は、名古屋の企業からも環境技術が持ち寄られ、『環境万博』と呼ばれたほどです。そんな企業をうまく活用すれば、ビジネスチャンスになると思っています」(広報担当者)

   さらに、中部国際空港に2本目の滑走路を作り、24時間化することを国に訴えたいという。「そうなれば、航空貨物の輸出が盛んになります。先を読んだ投資が大事だと思っています」

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