2024年 5月 3日 (金)

16年前の住所に銃弾送付 NHK「脅迫事件」の不可解

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全国の放送局で不審物に対するチェック態勢を強化

   実は福岡放送局宛て郵便物は、郵便局で「不審だ」と判断され、実際には配達されていない。郵便局がNHKに通報した上で警察官立ち会いのもとで開封され、そのまま証拠物件として警察に保管されている。福岡放送局の広報担当者は、

「爆発事件で郵便局が警戒していたこともあって、差出人がなかったことや、宛先の住所が(移転前の、福岡市中央区)天神になっていたことから、郵便局で『怪しい』と判断されたようです」

と話している。

   福岡放送局が天神から現在地(福岡市中央区六本松)に移転したのは1992年のことで、16年も前のことだ。福岡市民でも、「NHKが天神にあった」ことを知る人は、必ずしも多くない。そのような状況で、あえて天神宛てに郵便物を送りつけてくるあたり、事件の不可解さが増してくるとも言えそうだ。

   夕刊紙などでは、犯行の動機について

「NHKの報道姿勢に持つ者の犯行なのでは」
「地上デジタル放送への移行に抵抗する動きなのでは」
「週刊新潮に掲載された『朝日新聞襲撃事件』の手記に便乗した愉快犯なのでは」

などと、さまざまな憶測が繰り広げられているが、これまでにNHKに対する脅迫や犯行声明は確認されておらず、動機は不明なままだ。

   NHKでは、一連の事件について

「動機や背景などはわかりませんが、極めて悪質で許されない行為であり、警察の捜査を見守りたいと思います」

とのコメントを発表。広報局(東京)によると、事件後は、全国の放送局で(1)不審物に対するチェック態勢を強化(2)警備員を立たせる位置を増やしたり、見回りの頻度を上げる(3)職員向けに『差出人がない郵便物が来たら、自分で開封せずに専門の部署に通報するように』などと注意喚起するメールを送信する、といった対策を講じているという。

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