2024年 5月 2日 (木)

ミシュランガイド掲載 京都料亭「拒否」か「歓迎」か

「それぞれのお店の立場があり、考え方が違う」

   ところで、ミシュランガイド関西版について、京都の料亭は、実際にはどう考えているのだろうか。海外での知名度が上がるなどと、ウェルカムなところが多いのか。

   主だった料亭が加盟している京都料理組合の高橋英一組合長は、こう明かす。

「ミシュランに載せてほしいという店から、載せられると困るという店まであります。それぞれのお店の立場があり、考え方が違うんですよ。その割合については、聞いたことがありません。組合としては自由に任せていますし、この件についてはコメントしないことにしています」

   ただ、高橋組合長が経営する「瓢亭」では、ミシュランへの掲載については断ったという。「騒がれたり、星がいくつと一喜一憂したりするのもイヤですからね。載ってからどっとお客が来られても、常連のお客に迷惑がかかります。反対しているわけではありませんが、派手なことが好きでないので、そっとしておいてほしい。東京での大げさな騒ぎを見て、あんなふうになりたくないんですよ。断っても載せるのは、しょうがないですけどね」

   新聞記事などによると、各料亭では、掲載を断る理由をほかにいくつか挙げている。料理だけでなく客のもてなしや店の雰囲気などを含めた文化を理解していない、一時期よくなくても長い伝統の中で見るべき、といったものだ。

   日本ミシュランタイヤの広報部では、こうした声について次のように答えている。

「調査員は、東京版と同じチームですが、プロですので京料理も理解できると考えています。お店のご理解も進んできまして、報道されているより、新しいガイドはよいと歓迎の声が出ています。撮影を了解していただけなければ、写真なしでの掲載になります。しかし、特に掲載の了解を求めることではないと思っています。それは、読者のためのガイドブックを作っているという考え方からです」
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