2024年 4月 30日 (火)

芸能界の薬物対策及び腰 「抜き打ち検査無理」続々

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「タレントとの信頼関係にひびが入る」

   薬物汚染の広がりで、芸能関係者からは、抜本的な対策を求める声が相次いでいる。思い切って芸能人への抜き打ち検査をしたり、薬物使用の芸能人を復帰させないようにしたりすべきだ、といったものだ。それは、巨額の資金が動く芸能界はクスリに汚染されやすいことや、芸能人は若者への社会的影響力が大きいことが根拠にある。

   角界では、力士の大麻事件が相次いだことを受け、日本相撲協会が抜き打ちの尿検査をしている。もし薬物反応が出て解雇されれば、それは永久追放を意味する。ところが、抜き打ち検査への芸能界の反応は、鈍い。

   日本音楽事業者協会(音事協)など主要な芸能団体は、タレント向けマニュアルの作成や広報誌での薬物問題特集などを決めるなど、対策に乗り出した。しかし、新聞各紙によると、抜き打ち検査までは各事務所に求めない方針だという。相撲協会とは違って団体が直接タレントを雇っているわけではなく、芸能人も数万人と多すぎるからというのだ。

   抜き打ちを含めて薬物検査を導入する事務所の動きも一部で伝えられているが、大手芸能プロ幹部によると、まだほとんど聞かないという。サンミュージックの関係者も、取材に対し、「何でもない人への抜き打ちは考えていません。タレントとの信頼関係にひびが入って、仕事ができなくなるからですよ」と言う。

   また、別の大手芸能プロダクションでも、同様な理由から抜き打ち検査は考えていないとする。「タレントの生活を見ていれば分かりますので、日々厳しく管理していけば防げると思っています」とこの芸能プロの幹部。

   もっとも、薬物発覚による損害額が大きいこともあって、対策の必要性は感じているようだ。

「今後は、クライアントから、大きなキャンペーンなどで薬物検査結果を入れた診断書提出が要求される可能性があると思っています。芸能団体は、総会を開いて、薬物に手を出した芸能人は永久追放することに決めるぐらいはやらないとダメでしょうね」
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