2024年 4月 27日 (土)

サッポロのポッカ買収 「弱小連合」の先行き

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

サッポロの国内飲料シェアは1.1%

   しかし国内飲料シェアはサッポロが現状、1.1%で12位にとどまっており、ポッカと合わせても2.8%と8位に過ぎない。1位のコカ・コーラグループ(28.7%)はもちろん、サントリー(2位、19.5%)、キリン(4位、4.4%)、アサヒ(4位、4.4%)のビール大手の背中も遠い。

   サッポロがポッカ買収を発表した日にビール大手4社の2010年12月期連結決算が出そろったが、この数字を眺めてもサッポロの劣位は明らかだ。売上高は首位のキリンが2兆1778億円で、2位サントリーが1兆7423億円、3位アサヒビールが1兆4894億円なのだが、サッポロははるか後方の3892億円にとどまる。豪子会社の減損処理でキリンが過去最低の最終(当期)利益113億円とは言うものの、サッポロの最終利益は大阪工場跡地売却の特別利益があったにもかかわらず、それより低い107億円だった。

   サッポロはポッカ買収と同時に上條努常務への社長交代(3月30日付)も発表した。村上現社長は在任中、米投資ファンド、スティール・パートナーズとの攻防に苦闘したが、スティールは2010年末、サッポロ全株を売却して撤退。村上社長はポッカ買収も社長交代もスティール撤退とは「関係ない」と語るが、業界では「経営の自由度が増したことでポッカ買収を実現し、信頼できる後輩に託した」と見られている。

   ただ、サッポロ・ポッカが弱小連合であるのは事実。スティールのくびきから逃れただけに、さらなる再編を予想する向きが多い。

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