2024年 5月 2日 (木)

「石原出馬」の目はまだある? 都知事選「後出し」巡る魑魅魍魎

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   東京都知事選の告示まで、たった27日しかない。それでも、立候補が取りざたされる有力な顔ぶれが一部を除き態度を鮮明にしない「後出しじゃんけん」競争が続いている。

   東国原英夫・前宮崎県知事について「都知事選出馬へ」と、時事通信が2011年2月24日夜に報じたが、25日夕現在もほかの顔ぶれを含め、都知事選について表立った進展はなかった。「後出しじゃんけん有利」にこだわり、政策そっちのけで政治的駆け引きが優先されているようにも見える現状に、インターネット上などで「本当に都政に対するビジョンはあるのか」とあきれる声も出ている。

東国原氏3月上旬までに態度を明らかにする考え

   東国原氏を応援する「英(はなぶさ)の会」の設立パーティーが2月25日、都内であった。東国原氏は以前より、都内からの国会議員立候補と都知事選の「両にらみ」で準備を進めているとされ、それが具体的に表面化した形だ。東国原氏は同日、記者らに3月上旬までに態度を明らかにする考えを示した。

   また、東国原氏は同日のブログで「出馬へ」報道について、「こういうことが何度も続けば(略)『出る出る詐欺』だとかいう風評も出てくる。困ったものだ。こちらは何も言ってないのに…」と書いている。

   東国原氏だけでなく、以前から民主党の蓮舫・行政刷新担当相や新党改革の舛添要一代表、猪瀬直樹・都副知事らの名前が挙がってきたが、いずれの人物もあいまいな発言を繰り返すにとどまっている。

   自身も去就を明らかにしていない石原慎太郎都知事が過去の都知事選で「実践」して流れをつくった「都知事選は後出しじゃんけんが有利」説を意識し、横目で他陣営の動きをうかがっているように見える状況だ。

   その石原知事については、最近になって、「不出馬の意向」(朝日新聞、2月22日付夕刊)、「4選不出馬」(産経新聞、23日付朝刊)などと報じられ始めた。自民党が1月に石原氏の立候補を促す方針を決めたころは、「本人もやる気あり」との見方が強まったが、空気は一転した。「後継」として、神奈川県知事の松沢成文氏を石原氏が「指名」する(した)との報道もある。松沢氏も含みのある発言をするにとどまっている。

   しかし、石原氏は依然、態度を明確にしないこともあり、「不出馬報道」は、誰が手を挙げるかをあぶり出すためにあえて流した情報で、それを見極めた上で石原氏が判断するといううがった見方もある。「石原出馬」の目はまだあるというわけだ。

「人気投票じゃないんだからね」

   一方、会見を開いてはっきり「手を挙げた」のは、共産党政策委員長で前参院議員の小池晃氏(会見2月9日)と、飲食店チェーン大手の「ワタミ」創業者の渡邉美樹氏(同2月15日)の2人だ。いずれも無所属で立候補するという。

   ネット上や政治関係者の間では、なかなか顔ぶれが出そろわない状況を懸念する声が出ている。東京の中央区議(自民党議員団)の今野弘美氏はブログ(2月16日)で、「政治的な駆け引きではなく、もし自分が都知事になったら、東京をこう変えたいなどのビジョン・グランドデザインを示し、有権者に浸透させる位の時間的余裕を持った戦いになることを願っています」と、候補予定者が出そろわない現状を懸念する指摘をしている。

   また、個人ブログ「くろねこの短語」(2月23日)でも、「真剣に取り組むつもりなら、誰が立候補しようと関係なく、一日も早く意思表明をして、その理念を開陳して欲しいものだ」「人気投票じゃないんだからね」と、「後出しジャンケンのタイミングばかり見計らって」いる現状を批判している。

   小池氏を擁立した「革新都政をつくる会」の中山伸事務局長にきいてみると、「石原都政をどう見るのか、都民のために何をしたいのか、そのためにどういう政策があるのか、こうした立ち位置がしっかりしていないから、手を挙げようにも挙げられないのではないでしょうか」と話した。

   また、渡邉氏は2月15日の会見で、政策を都民に理解してもらうためには時間的にもうギリギリのタイミングだと話した。「後出しじゃんけん」ゲーム組に対し、暗に「政策を理解してもらう気はあるのか」「本当に政策を持っているのか」と皮肉った形だ。

   東京都知事選は、3月24日に告示され、4月10日に投開票される。

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