2024年 5月 4日 (土)

「会いにきてくれる、それが一番うれしい」【仙台、釜石発】

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   震災からもうすぐ3ヵ月。物資支援、炊き出し、仮設住居にかわるコンテナハウスの設置など、難民を助ける会ではさまざまな支援活動を行っています。そんな中、厳しい避難生活を送る被災者の方々にとっての「人とのふれあい」の大切さも日々感じています。宮城県、岩手県で活動を続ける各職員からの報告です。

アメリカの支援団体との交流に喜ぶ施設の方々

別れを惜しむように、肩を抱き合う施設の皆さまとアメリカ支援団体の方々。言葉は通じなくとも、気持ちは通じ合っていました(宮城県仙台市:6月3日)
別れを惜しむように、肩を抱き合う施設の皆さまとアメリカ支援団体の方々。言葉は通じなくとも、気持ちは通じ合っていました(宮城県仙台市:6月3日)

   6月3日、宮城県仙台市にある障害者の就労支援施設、社会福祉法人 円(まどか)に、衣類などを届けました。私たちの到着を楽しみにしてくださっていたようで、駐車場で物資の準備をしていると、昼食を終えた施設の方々が次々に集まってきてくれました。今日はアメリカから来てくださった支援団体の方々も配付に同行。施設の方々は、「オレゴンから愛を」や「Hug from America」といったメッセージがプリントされたTシャツや手ぬぐいなどを受け取り、外国からの訪問者と楽しく談笑するなど交流を深めていました。

   別れのときを迎えると、どこからともなく「ハグ(抱擁)」が行われ、いつの間にか施設の方々に伝播し、最後には全員で肩を寄せ合い「グループ・ハグ」に発展! 別れを惜しみながらも、再会を誓いあっていました。施設の方々は震災から3ヵ月近く経った今でも、一日も早く日常をとり戻そうと努力されています。そんな中、「こうして実際に会いにきてくれることが一番うれしい」とおっしゃってくださったのがとても印象的でした。

(難民を助ける会 仙台事務所 小幡玲子)

「笑うっていいですね」の言葉が忘れられません

震災により困窮状態に追い込まれている山崎さん(右)も、まぎれもなく被災者の一人です(岩手県釜石市:6月2日)
震災により困窮状態に追い込まれている山崎さん(右)も、まぎれもなく被災者の一人です(岩手県釜石市:6月2日)

   6月2日、岩手県釜石市の自宅で避難する山崎さん宅に食料や調味料、炊飯器などの家電をお届けに伺いました。山崎さんのご主人は人工透析が必要なのですが、震災のため一時的に治療を受けられなかったために仕事を継続することができないほど体調が悪化してしまいました。自宅に目立った被害がないために、自治体から物資などの支援を受けられず、義援金の対象からも外されてしまったそうです。自立の道を模索しながら、蓄えも底を尽きそうになっていました。

   新聞で難民を助ける会の活動を知り、連絡をいただいて以来、本日で3度目の訪問でしたが、お届けした物資を非常に喜んでくださいました。看病や避難生活、将来への不安などさまざまなストレスを抱える日常に、短いながらも私たちとのたわいもない談笑が安らぎを与えられたらと思います。帰り際、玄関先で「笑うっていいですね」と涙ながらにおっしゃっていたのが、忘れられません。

(難民を助ける会 盛岡事務所 宮川照代・馬場路子)



認定NPO法人 難民を助ける会
1979年、インドシナ難民を支援するために、政治・思想・宗教に偏らない市民団 体として日本で設立された国際NGOです。
2011年3月11日に発生した東日本大震災を受けて、地震発生当日より活動を開始。宮城県仙台市と岩手県盛岡市に事務所を構え、緊急・復興支援を行っています。
活動にあたっては、特に支援から取り残されがちな障害者や高齢者、在宅避難者、離島の住民などを重点的に支援しています。食料や家電などの物資の配布、炊き出し、医師と看護師による巡回診療など、多面的な活動を続けています。
■ホームページ http://www.aarjapan.gr.jp
■ツイッター  http://twitter.com/aarjapan

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