2024年 4月 23日 (火)

番付上位は外国人ばかり 魁皇引退で大相撲ピンチ

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稀勢の里は伸び悩み、その他の力士は名前すら上がってこない

   相撲協会からは早くも「魁皇のいない大相撲をどう運営していくのか」との不安が出ている。いうまでもなく、横綱白鵬を始めとする上位は外国人力士が占めている。そして魁皇の引退でついに大関以上に日本人ゼロ。いよいよ本格的なファン離れが起こるのではないか、と。

   魁皇はそんな外国人全盛のなかで頑張ってきた。持病の悪化で引退寸前のときもあったが、それでもマワシを締めたのは、外国人に好きなようにさせてたまるか、自分の後継ぎが育つまで、という思いがあったと思われる。

   実態はどうか。相変わらず優勝は白鵬の独占状態。後継者は、最も期待された稀勢の里は伸び悩み、その他の力士は名前すら上がってこない。今場所、関脇琴奨菊が大関取りに挑戦しているが、魁皇の後継者になれるかというと疑問符がつく。

   気になるのは観客が少ないことである。初日から客席は空席が目立つ。魁皇の大記録挑戦という大きな話題がありながら、だ。協会の想定を上回る観客不在だったという。

   大相撲はしきたりや取決めが厳しく、観客動員のイベントはしにくい。だから他のスポーツのように人気歌手やタレントを土俵に呼んで関心を集めるといったことはまずできない。もし、それをしたら、従来の長い付き合いのファンから批判を浴びるだろうし、彼らは間違いなく去っていく。

   相撲への信頼を失わせ、観客減の要因となった野球賭博、八百長問題は、過去の済んだことではない。場所前のアンケートでは、疑惑が晴れたと見ているファンは極端に少なかった。

   魁皇の後継者が見当たらず、いまだに疑惑の数々が尾を引く中で、相撲協会は、これまで以上に厳しい土俵運営を強いられることになりそうだ。(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)

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