2018年 7月 22日 (日)

「原発不明ガン」って何? 「就職の神様」死去で注目

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   「原発不明ガン」に注目が集まっている。住友商事のサラリーマン時代に歌手「シャインズ」として一世を風靡し、その後キャリアデザインスクールの「我究館」を設立して学生の就職を支援していた杉村太郎さんが、この病気で、47歳の若さで亡くなった。

   杉村さんは著書「絶対内定」シリーズがベストセラーになり、「就職の神様」の異名をとった。2011年8月20日に亡くなる直前まで仕事に打ち込んでいたという。

最初にできた患部がわからない

   杉村さんを襲った「原発不明ガン」(CUP)。あまり聞きなれないが、いったいどのようなガンなのだろう――。ガンは一般的に、「胃ガン」や「肺ガン」「肝臓ガン」といったように、発生した臓器が特定される。胃ガンが肝臓に転移したとしても、それは肝臓ガンとはいわず、胃ガンが転移した、「胃ガンの肝臓転移」とされるのだ。

   「原発不明ガン」は、その最初にできた腫瘍の患部(原発部位)が特定できないガンをいう。「ガン」と診断されただけでも患者は大きな不安を感じるが、そのうえガンが最初にできた部位がわからないというのだから、さらに大きな不安を感じるだろう。

   不安なのは医師も同様で、原発部位を特定するために全身にさまざまな検査を繰り返すことになり、それでも特定できずに明確な診断や治療ができなくなる。そういったことだから、「原発不明ガン」を誘発する原因やメカニズムなども解明されていない。とにかく厄介なガンなのだ。

「原子力発電と関係が?」と勘違いも

   ネットの一部では、「原発不明ガン」という聞きなれない病名について、「原発」(原子力発電所)事故に関連する「ガン」だと勘違いして不安がる書き込みもある。しかし、原子力発電とは関係ない病名だ。

   先端医療振興財団・臨床研究情報センターが運営する「がん情報サイト」によると、「原発不明ガン」はガン患者の2~4%に発生する。ただ、治療はなかなか難しい。ガンが全身に転移した状態では一般に、手術や放射線治療ではなく、抗ガン剤などを使った化学治療やガン細胞の増殖を抑えるホルモン療法が適用される。

   化学療法は、薬剤が血流に乗って身体中を巡ることにより全身のガン細胞を殺傷できると期待されるが、一方で抗ガン剤治療も基本的には部位が特定できないと効果は薄いともいわれ、決め手に欠く。杉村さんもここ数年は体調がすぐれず、闘病生活が長かったようだ。

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