2024年 4月 24日 (水)

成田―新千歳、福岡、那覇が「片道5円」 エアアジアが過激キャンペーン

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   マレーシアの格安航空会社(LCC)大手のエアアジアと全日空(ANA)が出資するエアアジア・ジャパンは2012年5月30日、「片道5円」の国内線キャンペーン運賃を発表した。同社は成田空港を拠点に8月1日に新千歳、福岡路線、8月3日に那覇路線を開設するが、この日発表された運賃は既存航空会社の半分の水準となった。

   新千歳路線が片道4580円~1万8880円、福岡線が5180円~1万9580円、那覇線が6680円~2万3080円だ。いずれの運賃も、支払い手数料150円が別途必要。

「バスや電車と同じ感覚で飛行機に乗れる時代が来る」

エアアジア・ジャパンは「片道5円」席を1万席売り出す
エアアジア・ジャパンは「片道5円」席を1万席売り出す

   それ以外に、8月28日から11月28日を対象に、「片道5円」のキャンペーン運賃を設定。「ご縁が広がる」ことを願った運賃設定で、5月31日午前0時(30日24時)から6月3日にかけて、ウェブサイトで1万席を売り出す。

   エアアジア・ジャパンの岩片和之社長は、

「誰もが、大空に飛び立てる、そんな時代になる。バスや電車と同じ感覚で飛行機に乗れる時代が来る」

とアピール。

   岩片氏とエアアジアグループのトニー・フェルナンデスCEOは、5月29日に「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長と会食したばかりだといい、

「日本人が着るすべての服がルイ・ヴィトンであればマーケットは小さくなる。ユニクロがあることで、市場が拡大した。我々は空港業界のユニクロだ」

と、LCCが市場を拡大すると強調した。

着陸料ではなく施設利用料が問題

   一方、フェルナンド氏はコストダウンへの最大の障害が「空港」だとも指摘。

「低価格のためには空港のサポートが必要。着陸料は大きな問題ではない。問題なのは施設で、シンプルにすることで利用料を引き下げる必要がある」

と述べ、ユニクロの「CHANGE OR DIE」(変革しろ さもなくば死だ)というスローガンをもじって、

「成田も『CHANGE OR DIE』」

と迫った。

   成田国際空港会社(NAA)は12年4月、14年度中にLCC専用ターミナルを建設する方針を発表しているが、これについて岩片氏は、

「今聞いている限り、どうもNAAが作ろうとしているローコストターミナルは、かなりコストが高いのではないかという危惧を持っている。そうなると本末転倒で、LCCがなかなか入って来れない。自己満足的に建物が出来たけれども、例えば関西空港のものに比べて『規模が小さい、コストが高い』ということになると、今後十分に展開できるか分からない」

と、非常に懐疑的見方を示した。

スカイマークのサービス方針には「非常に驚いた」

   また、スカイマークが、

「客室乗務員は収納の援助をいたしません」
「お客様に対しては従来の航空会社の客室乗務員のような丁寧な言葉遣いを当社客室乗務員に義務づけておりません」
「機内での苦情は一切受け付けません」

といった独自のサービス方針を掲げていることにつて、

「非常に驚いた。私達は、従来の航空会社とは違ったやり方でお客様をエンターテインしたい(楽しませたい)が、それは無愛想にしたり『文句言うな』と言ったりすることではない」
「コストが上がるような接客はできないが、効率を重んじる中で楽しさを演出することはできる」

と疑問を呈した。

   エアアジア・ジャパンでは、8月の3路線に次いで、10月に韓国のソウル(仁川)、釜山に進出を予定している。それ意外にも、台湾、中国といった2~4時間圏内の国際線路線の開設を検討している。24時間運用している中部空港にも、成田空港に次ぐ拠点を設ける考えだ。15年には300億円、17年には1000億円の売り上げを目指す。

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