2024年 4月 30日 (火)

日本カー・オブ・ザ・イヤー本命はトヨタ86/スバルBRZ 日産ノートのRJCと今年も棲み分けか

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   2012年の「RJCカーオブザイヤー」に日産ノートが決定した。日産ノートは従来の4気筒エンジンを3気筒にダウンサイジングし、上級グレードにはスーパーチャージャーを搭載し、低燃費と高い動力性能を両立した点が評価された。

   最終選考で日産ノートは262票を獲得。次点のマツダCX-5の230票を抑えて最優秀賞に輝いた。日産のRJCカーオブザイヤーの受賞は、2011年の日産リーフに続いて2年連続となった。

ノートのほかマツダCX-5、スズキワゴンRなどが候補

トヨタ86
トヨタ86

   国産車部門で最終選考に残った候補車は、日産ノート、マツダCX-5のほか、スズキワゴンR(217票)、ホンダN BOX/N BOXプラス(146票)、三菱ミラージュ(143票)、トヨタアクア(136票)だった。

   主催者のRJCはNPO法人「日本自動車研究者ジャーナリスト会議」で、三本和彦氏、星島浩氏ら日本の自動車ジャーナリズムの草分けとなる先達のほか、学識経験者や自動車評論家、モータージャーナリストらが名を連ねる。RJC会員の自動車評論家、モータージャーナリストは、自動車メーカーの技術者出身や自動車雑誌編集者出身が多く、レーサーやラリースト出身者が少ないのが特徴だ。

   国内のもうひとつのカーオブザイヤーである「日本カー・オブ・ザ・イヤー」の選考委員には現役レーサーやレーサー出身の自動車評論家、モータージャーナリストが多い。このため日本カー・オブ・ザ・イヤーがクルマの「走り」を重視するのに対して、RJCカーオブザイヤーは燃費や使いやすさ、画期的な居住空間やメカニズムを重視する傾向にある。

RJC受賞はスポーツカーよりもファミリーカーが多い

   今回の日産ノートについて、RJCは「街中で運転のしやすいコンパクトカーでありながら、空間効率の優れたパッケージングを採用して、室内空間が広がり、大人4人の乗車にも十分に対応できる」「高い動力性能を確保したうえでJC08モード燃費はリッター当たり24~25.2キロを達成した」などと、受賞の理由を語っている。

   RJCは、伝統ある日本カー・オブ・ザ・イヤーを「メーカーの接待づけ」や「運動性能に偏重した選考」が多いなどと批判して1991年に誕生した経緯がある。過去の受賞車も日本カー・オブ・ザ・イヤーがスポーツカーや高級車が多いのに対して、RJCカーオブザイヤーはスポーツカーよりもファミリーカーが多い。今回の日産ノートの受賞も、まさにこれに当てはまる。

欧州の自動車専門誌などの評価も、走りに関しては申し分ない

   12年の日本カー・オブ・ザ・イヤーは11月21日に最終選考の投票が行われ、29日に正式に発表される。第1次選考を通過したノミネート車(ベスト10カー)は、ノミネート順に①トヨタ86/スバルBRZ②日産ノート③ホンダN BOX/N BOXプラス④マツダCX-5⑤スズキワゴンR/ワゴンRスティングレーとなっている。6位以下は欧州車で、日本カー・オブ・ザ・イヤーは事実上、上位5台の日本車で争うことになる。

   日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員構成から、本命はトヨタ86/スバルBRZとみられている。ポルシェケイマンをベンチマークに、スバルの水平対向エンジンをフロントミッドシップに低く搭載し、リヤを駆動する新時代のFRスポーツだ。日本はもちろん、欧州の自動車専門誌などの評価も、走りに関しては申し分ない。評価が厳しいのは、プラスチックを多用した安っぽい内装くらいで、スポーツカーとしての総合評価は高い。

   トヨタとスバルが資本提携後、スポーツカーを初めて共同開発し、トヨタがかつての名車「ハチロク」の名前を復活させるなど、日本車史上に名を残すクルマとなるのは間違いない。86、BRZとも予想を上回る受注を抱えるなど、スポーツカーとして久々のヒット作となった。これだけの実績と話題性をもつクルマは今年存在せず、日本カー・オブ・ザ・イヤーの受賞は、ほぼ間違いないだろう。

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