2024年 4月 20日 (土)

「ロイヤルホスト」人気が復活! 売上高、客数、客単価すべてプラスに

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   ファミリーレストラン老舗、「ロイヤルホスト」が復活してきた。2012年12月の売上高(既存店ベース)は1996年以来16年ぶりに前年を超え、さらに13年1~3月期は売上高、来店客数、客単価のすべてで前年を上回った。

   「ロイヤルホスト」を傘下にもつロイヤルホールディングス(HD)は、店内改装や、シェフやホールの社員教育への投資が実を結んだ、としている。

「潮目が変わった」低価格よりも、価値あるものが好まれる

「長いトンネル」を抜けて、売上高や来店客数も上向きに!
「長いトンネル」を抜けて、売上高や来店客数も上向きに!

   ロイヤルホストはここ数年、ガストやサイゼリヤなどのライバルの低価格戦略に押されていた。ライバルに比べて、「価格が高い」というイメージが定着。デフレ景気の背景もあって、消費者が離れていった。

   同社は「牛丼業界に象徴されるような激しい低価格競争に巻き込まれたことが、売り上げに直接的に響いてきました」と、打ち明ける。

   不採算店舗の撤退や、グループのステーキ専門店「カウボーイ家族」への業態転換によって店舗数を減らし、2013年3月末の店舗数は236店。ピークだった1998年から約4割も減った。それに伴い「ブランド力」も低下し、売り上げは縮小均衡を余儀なくされた。

   ただ、「最近は、潮目が変わった」と感じている。「低価格へのニーズはありますが、一方できちんと価値のあるものが好まれ、評価されるようになってきました」と話している。

   ロイヤルホストの2012年の売上高(既存店ベース)は前年に比べて1.3%増、来店客数は1.1%減、客単価は2.5%増だった。売上高は、じつに16年ぶりに前年実績を上回った。

   今期に入ってからも好調は持続。それどころか、勢いは増している。2013年1月の売上高は前年比9.4%増、来店客数は6.8%増、客単価は2.4%増。2月はそれぞれ、5.6%増、3.5%増、2.1%増、3月が7.5%増、5.5%増、1.9%増と、すべてプラスに転じた。

   景気の上向き気配で、消費者ニーズが「付加価値の高いもの」に目が向いてきたことが、同社を後押ししていることもある。

皿数増やし、客単価をアップ

   ロイヤルホストによると、好調の要因の一つは「店内改装」によるイメージチェンジがある。2009年から取り組んでいる店内改装は、暗いイメージの店内を明るくし、大きめのテーブルを用意するなど、「きちんとした食事のできる環境」を整えることにある。客席は全面禁煙。店内改装はこれまでに約8割の店舗で終了した。

   同社が本格的な立て直しに着手したのは、いまの矢崎精二社長が就任した2011年。3か年計画を策定し、まずロイヤル東日本(関東以東)、ロイヤル関西(関西、名古屋)、ロイヤル西日本(九州、広島、山口)と地域ごとに分かれていた事業会社を再編し、「ロイヤルホスト」に一元化した。それにより、各社バラバラだった商品開発や社員教育を統一。使用している食材の「質」を向上し、コックの調理技術の向上にも取り組んだ。

   最も重視したメニューの見直しでは、グランドメニューの全面改定を年4回から1回に削減。コックが調理や盛りつけに習熟できるようにする狙いがある。

   メニューの変更回数が減った部分は、フェアメニューを年4回実施することで補った。定番となった「カレーフェア」や、「ステーキフェア」や「イタリア料理フェア」がそれ。その一方で、88円のサラダや120円のコーヒーゼリーなど低価格のサイドメニューを増やした。

   こうしたことで、お客1人あたりが注文する皿数は1.7皿から2皿まで伸びた。半面、1皿あたりの平均単価は2009年冬の625円から13年春には587円まで下がったが、皿数が増えたことで、客単価は1070円から過去最高の1160円にまで上昇した。

   ロイヤルホストは、「今後も低価格路線に組することはない」と言い切り、好調持続のカギは「QSCA (Quality=常に品質の高い料理の提供 、Service=常に気持ちのよいサービス、Cleanliness=常に衛生的、清潔な店舗、Atmosphere=常にくつろげる雰囲気づくり)の積み上げしかない」という。

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