2024年 5月 6日 (月)

貯蓄のはずだった学資保険が「元本割れ」 低金利時代、そんな例は少なくない

保障が手厚くなると、トータルで元本割れする可能性が高まる

   学資保険は、子どもの教育資金を積み立て、貯蓄をしながら万が一の保障に対応した商品だ。高校や大学進学に向けて、100万円~200万円くらいを積み立てていくプランが一般的で、保険には子どもが0歳から10歳前後までに加入して、18歳になるまで積み立てる(保険料を支払う)。

   早めに加入したほうが月々の保険料の負担は軽くなり、死亡保障として、契約者(親)に万が一のことがあると、18歳まで支払う予定の保険料が免除されるのが基本プラン。子どもが15歳(高校入学)や18歳(大学入学)、22歳(大学卒業)のときに満期金やお祝い金が受け取れるタイプもある。

   一方、学資保険の「元本割れ」とは、返戻率が100%を割り込むことをいう。返戻率は保険商品によっても違うし、契約者の年齢や性別、契約するタイミングによっても変わってくる。

   では、なぜ元本割れが起こるのか――。一つは長引く低金利の影響で、保険会社が計画どおりに資金が運用できなかったこと(1990年ごろの予定利率は5~6%程度)。最近では保険商品の予定利率(金利)が下がっている。

   もう一つは「保障」。学資保険には、子どもの入院保障や死亡保障、親の育英年金などが手厚いものがある。保障が手厚くなれば、その分戻ってくるおカネも減る。

   たとえば、保険外交員に勧められるがまま加入すると、医療部分などが手厚くなり、トータルでみると元本割れするケースが出てきてしまうわけだ。

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