2024年 4月 26日 (金)

新聞協会が自ら認めた新聞電子版の不人気 認知度は5割なのに利用者は7.7%

数行見せて「続きは有料版で」は腹が立つだけ

   最近はニュースへのアクセスも、スマホやタブレット型端末が主流となってきた。複数のニュースアプリを入れているユーザーは少なくないだろう。中には、複数の新聞や雑誌の記事を効率よく拾ってきて閲覧可能にするものもある。

   「日経電子版を解約した」との声もあった。「soutaros」と名乗る人物のブログに、4月から4200円に値上がりする日経有料版の契約を解除して、代わりに「NewsPicks」というサービスに乗り換えたという。これは月額1500円で、アプリ経由で週刊東洋経済や週刊ダイヤモンド、ダウジョーンズビジネスニュースなど、一部有料コンテンツを含む多媒体の経済情報が読み放題になる。フェイスブックやツイッターと連携、またフォローしている有識者の「おすすめ記事」が分かる仕組みだ。日経を解約しても、何の問題も発生していないと書いている。

   読者の、記事へのアクセス方法が変化している影響を指摘するのは、ITジャーナリストの井上トシユキ氏。ツイッターで興味深い記事が流れてきた、ヤフーのトピックスで続きを読みたくなる見出しがあった、というのが最近はニュースへの「入口」となっているという。興味がわけば詳しい情報を探そうと検索するが、この時点では無料の情報はいくらでも転がっているというわけだ。あらかじめ有料版サービスに登録して、能動的にニュースを見つけに行くよりも、スマホをながめながら「面白い」と感じれば「元ネタ」を探すという受け身なスタイルになってきたと、井上氏は考える。

   日経や朝日にも注文を付ける。両紙とも、紙版の記事の数行分をサイト上に公開して、「続きは有料版で」と誘導するパターンが多い。

「そんなことをしても、腹が立つだけ。例えば無料版では記事のきちんとしたサマリーを読ませて、そこに解説やグラフ、データを加えた『詳細版』を有料で見せるような配慮を、新聞社には見せてほしいですね」
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