2024年 5月 6日 (月)

W杯コロンビア選手、岡崎に顔面ひじ打ち 主審「警告せず」!反撃ムードもしぼんだ?

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   サッカー日本代表が「とどめ」を刺されたワールドカップ(W杯)ブラジル大会のコロンビア戦。後半途中までは何とか強豪コロンビアに食らいついていたが、ひとつの審判の判断が日本の勝利を遠ざけたかもしれない。

   岡崎慎司選手が、ボールの競り合いの際に相手選手から顔面にひじ打ちを受けた。だが主審はファールを取らず、岡崎選手は激しく鼻血を出して間もなくピッチを退いた。専門家はこれを「誤審だった」とみる。

「イエローカード出てもおかしくない」がおとがめなしに

   後半16分、コロンビア陣内奥深い場所で、相手DFのバランタ選手がキープするボールを岡崎選手が取りに行き、競り合いとなった。ここでバランタ選手は岡崎選手の顔面に強烈な「右エルボー」を叩き込む。顔を押さえ、もんどりうってピッチに倒れ込む岡崎選手。ところがバランタ選手には何の注意も与えられず、そのまま試合は続けられた。

   岡崎選手は前半ロスタイムに貴重な同点弾を決めていた。勝利を義務づけられたチームにとって、勇気の出る1点だった。だがひじ打ちにより鼻から激しく出血、その影響もあったのか、8分後の後半24分には交代となってしまった。

   日本国内はもちろん、海外でも「これはひどい反則」と非難する声が上がった。英紙「メトロ」電子版は現地時間2014年6月24日付の記事で、「主審が何の警告も発しないなんてクレイジーだ」と断じた。

   審判員の資格を持つ「フットボールレフェリージャーナル」の石井紘人氏はこのシーンについて、「最低でもファール。イエローカードが出てもおかしくない」と説明した。仮に主審が見えていなかったとしても、副審が確認して伝えるべきで、誤審と言われても仕方がないとの指摘だ。

   警告が出れば、相手選手は多少なりともその後の守備が消極的になったかもしれない。それ以上に相手陣内でのセットプレーが与えられ、得点機につながったのではないか。すべては仮定の話だが、劣勢の日本にとっては主審が見逃したことで貴重なチャンスがしぼんでしまったとも言えよう。

   主審を務めたポルトガルのプロエンサ氏は、カメルーン-クロアチア戦でも笛を吹いた。この試合、カメルーンの選手がクロアチア選手の背中に右ひじを打ち付け、「1発レッド」で退場となっている。同じ「右エルボー攻撃」だったにもかかわらず、コロンビアの選手は退場どころかおとがめなし。日本にとっては、何とも釈然としない。

柿谷選手が倒されたとき主審もすってんころりん

   主審を巻き込んだトラブルは、その後にも起きた。後半25分、柿谷曜一朗選手がボールを受けた時にコロンビアの選手が後ろから倒した。ところが同じタイミングで、プロエンサ主審が別の場所ですってんころりん――。走り込んできた日本の選手とぶつかって転倒してしまったのだ。

   このシーン、中継で解説を務めていた松木安太郎氏はエキサイトし、

「ファールだろ。あっ、レフ……レフェリー、レフェリー見て。ファールだよ。もう、今のはーっ」

とイライラを爆発させたが、柿谷選手へのファールとも思えるプレーは主審の視界には入らなかったようで、そのままプレーオンとなった。

   石井氏に聞くと、「ファールと言えばファールだった」との見方だ。一方で、試合中には審判の小さなミスは少なくないそうだ。主審が転んだのは不可抗力で、アンラッキーだったと諦めるしかない。

   グループステージ敗退が決まった今となっては、もし主審が「見逃した」これらのプレーに対して「公平」なジャッジが下されていたら、そしてゴールが生まれていたら……。最終結果だけを見ると、同じ組の別の試合で「ギリシャがコートジボワールに1点差勝利」という日本にとって最高のシナリオとなっていた。点差に関係なく、勝てば16強入りできていたという事実に、悔しさは募らせるファンも多いことだろう。

   日本は、運も白星も手にできずにブラジルを去ることになってしまった。

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