日本では「ムダ毛」として邪魔者扱いされているワキ毛。特に女性のワキ毛処理はエチケットとされ、日々手入れをしたりエステで脱毛したりと忙しい。ところがアメリカの女性たちの間では、なんとワキ毛のカラーリングがじわじわと人気を集めているという。ツルツルのワキを目指すどころか、あえてワキ毛をボーボーに伸ばすのだ。「個性的でユニーク」「どうか流行らないでください!」大反響を呼んだロクシー・ハントさんのブログ(画像はブログのスクリーンショット)火付け役となったのは米シアトルで働く美容師、ロクシー・ハントさん。前々からワキ毛のカラーリングに興味があったそうで、ある時、お客さんの青い髪の毛にあわせてワキ毛を青色に染めたのだという。染め方などを説明したブログを2014年10月に公開すると反響を呼び、12月25日時点で3万6000回以上シェアされている。ハントさんのブログをきっかけに、ワキ毛カラーにチャレンジする女性が増えている。画像共有SNS「Instagram(インスタグラム)」では「#dyedpits」というタグも作られ、色とりどりのワキ毛写真がいくつも投稿されている。ショッキングピンクにブルー、紫、赤、黄色...。彼女たちはどこか誇らしげで、毛を見せつけながらにっこりとほほ笑んでいる。斬新なブームは、ニューヨーク・ポストやタイム誌など多くのメディアが取り上げ、英ガーディアン(電子版12月15日付)は「Ithasbecomepartofpopularculture(ポピュラーカルチャーの一部になってきている)」とも評した。ブームを知った日本人からはさっそく驚きの声があがっている。そこで気になるのが、日本でも流行るのかどうかだ。インターネット上には「個人的な意見としてはとても個性的でユニークな思考だと思う!」「個性のないツルツル腋より遊び心があっていいと思う」といった理解を示す声も見られるものの、「最強にダサい」「日本ではどうか流行らないでください!」「ドキドキしながら彼女の服を脱がせたら脇毛が青かった!おぞましい...」などと否定的な声が少なくない。Yahoo!ニュースが12月21日から実施している意識調査では「ナシ派」が82.3%(2万7046票)。「アリ派」はわずか17.7%(5823票)にとどまっている(25日時点)。どうやら日本で流行する可能性は現時点では低そうだ。ワキは女性の「気になるムダ毛」ダントツ1位もともと日本人男性はワキ毛に厳しい。事実、インターネット上では処理の甘さがバレてしまったアイドルや女優に対し「汚い」「手入れが雑」などとバッシングコメントが寄せられることもしばしば。ネットリサーチの「DIMSDRIVE」が2010年に実施したアンケート調査でも、女性のムダ毛で最も気になる箇所に「ワキ」を選んだ男性は7割以上に及んだ。もちろん女性同士であってもワキ毛にいい印象はないだろう。ファッション感覚、とはいっても相当な勇気がないとできないかもしれない。ちなみに日本の女性は昔からワキ毛を剃っていたかというと、そうではない。諸説あるようだが、ワキ毛処理ブームは大正時代のアメリカのファッション誌が影響して広まったと言われている。一方で、イタリアやフランス、お隣の中国などでは、ワキ毛を処理する習慣があまりないとされている。これらの国々では「わき毛カラーリング」が流行る可能性もありそうだ。
記事に戻る