2024年 5月 8日 (水)

死後の「デジタル遺品」どうする 雑誌記者がまとめた本が大反響

ツイートから証拠なく「飲酒運転」と叩かれる

   この男子高校生は生前、ツイッター上で飲酒や喫煙とみられる画像を度々アップしており、事故死が報じられると、ツイッターが荒れ始めた。「日頃の行いが悪くて死んだ」「お間抜け」などとバッシングが相次ぐ騒ぎになったのだ。

   さらに、飲酒運転した証拠もないのに、ネット上では飲酒と事故が結び付けられる事態にもなった。高校生の友人らが反論したが、ツイッターの炎上を止めることはできなかった。

   もし高校生の家族がツイッターアカウントのパスワードを知っていれば、反論もできたかもしれない。まだ若いだけに、死後の「デジタル遺品」については考えておらず、家族も高校生が死ぬことに備えていなかったために、お墓が荒れるのを止められなかったようだ。

   「故人サイト」について、「週刊読書人」編集長の明石健五さんが12月16日にツイッターで「すごい本を作ったなあ」とつぶやくと、2500以上もリツイートされる反響を呼んだ。ネット上では、「電子情報にも遺品整理という概念が必要な時代なのかなぁ」といった感想が次々に上がっている。

   この本を担当した社会評論社の編集者は、次のように話す。

「一般の人なら、昔は私的な手紙しか後に残らなかったのに、ネット社会では、書き込んだデジタルメッセージが半永久的に漂ってしまいます。気を付けてその対策を考えないといけない時代になっており、この本を読めば自分や家族が亡くなったときのことを考えさせられるのではないでしょうか」
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