外部から「悲しい出来事」がなくても悲しくできる
朗読が終わった後、参加者に気持ちがどう変化したかを尋ねると、ほとんどが、自分の声に込められた新しい感情に同調するよう気持ちが変化したという。外部から操作するだけで、気持ちが変化したのだ。つまり、別に「悲しい出来事」があったと自覚しなくても、悲しい気持ちになれるわけだ。このことは「泣くから悲しい」説を、非常に単純化した形で間接的に証明しているという。
この結果について渡邊克巳教授は、「このDAVIDを心理カウンセリングなど様々な分野で応用したい」とコメントしており、DAVIDをオープンソースで誰でも使えるようにしている。