2024年 4月 27日 (土)

肩こりが危険な病気を引き起こす 心臓疾患に肝炎、痛みの放置は禁物 

「胆石」も右肩こりの原因に

   ゲストのTKO・木本武宏(45)も、40歳を過ぎてから右肩にひどいこりを感じ始めたという。同時期に、人間ドックで胆石が見つかっていた。

   胆石とは、胆のうの中にできる結石のこと。胆のうは肝臓と十二指腸の間にある小さな臓器で、肝臓から食べ物を消化するために分泌される胆汁をためておく場所だ。この胆汁がかたまると胆石となる。加齢、肥満、過度の飲酒、運動不足、コレステロールのとりすぎなどが原因となり、過激なダイエットでもリスクが高まる。

   症状が出ない人も多いが、胆石が胆のうの出口に詰まると「胆石発作」を発症し、「腹痛の中の3大激痛」の1つといわれる「胆のう炎」になることも。胆のう炎を繰り返していると、早期発見が難しく比較的死亡率が高い「胆のうがん」のリスクも上昇する。

   胆石と右肩のこりにはどんな関係があるのか。

獨協医科大学医学部・森一博特任教授「胆石が胆のうの出口に引っかかったままだと、胆のうがけいれんしてくるが、ポロッと中に戻ることもある。胆石が出たり戻ったりを繰り返すと、軽い発作のような症状が起こり、右肩の痛みに波及する可能性がある」

   番組で再検査したところ、発見当時8.8ミリだった木本の胆石は、11ミリに大きくなっていた。

秋津医院・秋津壽男院長「大きさよりも形が問題。少し表面がイガイガ、でこぼこしている。新しい胆石の芽が育ちつつある。表面の出っ張りがポロポロはがれ、あちこちに詰まる可能性がある」

   肉体改造ジム「RIZAP(ライザップ)」に通いダイエットに成功した木本。一見健康そうに見えるが、なぜ胆石が育ってしまったのか。

秋津院長「ダイエットは食事を抜いたり量を減らしたりする。胆のうは油物を消化するために胆汁をキープする場所。天ぷらを食べると胆汁をギュッとしぼり出して消化する。食事を抜くと、たまった胆汁が使い道がなくて待っている。使われなかった胆汁は胆石にどんどんくっつく。食事抜きも胆のうには良くない。今のいい体型を維持するために、食事抜きではなく適当な量の食事をきっちり続けていくような食生活にした方が、胆石の育つペースはゆっくりになる」
木本「トレーナーの方には『ちゃんと食べて下さい』と言われている。僕が勝手にリバウンドが怖くて食事を抜いてしまう。無茶なことをやっているかも」

   胆石が見つかったらすぐに治療すべきなのか。

秋津院長「胆石はがんとは直接関係ない。症状の出ない胆石は『サイレントストーン』と言って、そっと置いておいて死ぬまで放っておけと言われている」
上山所長「現状でポンコツでも走れていたら、これ以上悪いことをしなければ走り続けることができる。さらに部品が壊れると、本当に廃車になってしまう。悪いことをやめるのが、ポンコツ車が完走するためには必要」

   木本は現時点では手術の必要はなし。適度なダイエットを続けながら経過観察すべしとの結論だった。

   心臓、肝臓、胆のうの病気の他にも、すい炎、すい臓がん、十二指腸潰瘍、大動脈かい離、肺がん、せき髄の病気などで、肩こりがサインになることがある。異変を感じたら病院に相談するのがよさそうだ。

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