2018年 7月 19日 (木)

遅延理由は「幽霊か」とネット騒然 線路内立ち入りの「人影」発見できず

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   「子供の幽霊出現か!?」――夏の終わりも近づいた2016年9月1日朝、都営大江戸線の新御徒町駅(東京都台東区)で奇妙なトラブルがあった、との報告がネット上に相次いだ。

   「線路内にお客様が立ち入ったとの情報があったが、点検の結果、お客様の姿は見えなかった」といった構内アナウンスにネットユーザーが反応し、「幽霊説」を拡散した。怪奇現象なのかと注目を集めたこの出来事、真相は何なのか。東京都交通局に聞いた。

  • 「幽霊説」で騒然となった新御徒町駅のホーム(画像はWikimediaより)
    「幽霊説」で騒然となった新御徒町駅のホーム(画像はWikimediaより)

30分間、全線運転を見合わせて確認

   トラブルは、駅に人があふれる7時5分に発生した。新御徒町駅の一つ手前、蔵前駅方面からホームにさしかかった電車の運転士が線路内に男性の「人影」を発見。非常ブレーキをかけた。

   「人影」は線路とホームの間にあり、電車と接触することはなかった。しかし、駅係員がいくら捜索しても「人影」の主は見つからない。

   非常停止した電車も動かせず、大江戸線は7時13分から7時43分の間、光が丘駅から都庁前駅間の全線で運転を見合わせた。

   東京都交通局の担当者によると、運転を再開した7時43分にも、まだ「人影」の主は見つかっていない状態だった。そのため、蔵前駅と新御徒町駅間を移動する電車は9時20分まで時速10キロの徐行運転を行っていたという。

   「人影」の正体は何なのか。捜索の段階は監視カメラの映像チェックに移る。すると、ホームから線路内に立ち入る男性の姿、そしてその男性が線路からホームによじ登る瞬間が映されていた。

「電車に乗られるお客様とかぶってしまい、こちらから見えづらくなっていたんですね。その男性がホームに続く階段を上る姿も確認できました。年齢は見た限り、小中高生くらい...10代だと思います」(交通局担当者)

   なお、交通局側はいまだこの男性と接触していないという。

駅構内アナウンスの影響か

   一方、ネット上ではこのトラブルが「幽霊説」として語られていた。どうやら、トラブル発生時の駅構内アナウンスが影響したらしい。

   交通局によると、運転再開時、アナウンスでは

「線路内にお客様が立ち入ったとの情報があったが、点検の結果、お客様の姿が確認できなかった」

と乗客に伝えていた。そのため、ツイッターには

「オカルト遅延」
「神隠し」
「幽霊だと思う」
「タイムトラベラー? 見えてはいけないもの??」

といった声が殺到。まとめ記事も作られ、「幽霊説」が拡散していった。列車の運行状況を伝えるツイッターアカウントも「子供の幽霊出現もしくは乗務員の勘違いの影響」などと投稿した。さらに、運転見合わせを伝える報道も

「線路に人が立ち入ったという情報があったため、光が丘と都庁前の間の全線で運転を見合わせていましたが、確認したところ、人が立ち入った形跡は見つからず、1日午前7時43分、全線で運転を再開しました」(16年9月1日公開 NHKニュース)

と、その時点の記事では線路内に立ち入った人の行方に触れておらず、結果的に拡散に一役買った形となった。

   ちなみに、交通局の担当者に「幽霊説」の感想を聞いてみると、笑いながら「そのようなことは全くありません」と話した。

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