2024年 5月 6日 (月)

【女の相談室】「つわり」の苦しみが流産を防ぐ 「健康な赤ちゃんのため」は本当

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つわりがひどい母親の子は知能指数も高い

   つわりの利点は、流産の減少だけではない。早産や先天的な障害を持つ子の出産をも減らし、さらに生まれた子の1Q(知能指数)まで高めるという研究もある。カナダ・トロントの小児病院「ホスピタル・フォー・シック・チルドレン」の研究チームが専門誌「リプロダクティブ・トキシコロジー(生殖毒性学)」(2014年8月号)に発表した。

   この研究を報道した「ウォール・ストリート・ジャーナル日本版」(2014年7月30日付)によると、つわりと出生児の関連を研究した5か国の計10の論文(対象妊婦約85万人)データを分析した。つわりがあった妊婦が流産をする確率は、つわりがなかった妊婦の3分の1以下で、流産の確率が高い35歳以上の人も恩恵を受けていた。また、早産や未熟児、心臓欠陥や口蓋裂(こうがいれつ)など先天性欠損症の出産確率も30~80%減少した。

   また、子どもを数年後に調査すると、つわりがあった母親の子は、なかった母親の子よりIQ(知能指数)と言語・行動能力テストの成績が高かった。

   昔からよく「つわりは、赤ちゃんが元気な証拠よ。頑張って!」と励ます言葉は正しかった。苦しんだ末に生む甲斐があるというものだ。

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