2019年 7月 22日 (月)

ヤマトを追いつめたアマゾン 巨額未払い残業に配送料値上げ

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   宅配便大手のヤマト運輸が全国約5万4000人のドライバーと営業所の内勤職員約4000人を対象に未払いの残業代がないか調査を進めている。ヤマト運輸の持ち株会社であるヤマトホールディングス(HD)としては、ヤマト運輸を含む約7万人の社員が対象になるという。

   ヤマトは宅配便の基本運賃を、2017年9月末をめどに引き上げる検討も始めた。大規模調査で前代未聞の巨額の未払い残業代支払いという事態に追い込まれたことで、宅配事業は大きな曲がり角を迎えた。その背景にはインターネット通販の巨人、アマゾンの存在があった。

  • 2013年からアマゾンの配送がヤマト運輸に
    2013年からアマゾンの配送がヤマト運輸に

ドライバーは昼食時間をほとんど取れていなかった

   ヤマトの問題の背景には、インターネット通販の普及で宅配便が急増し、ドライバーらがサービス残業を強いられる構造がある。未払い額は1人当たり100万円を超えるケースもあるとみられる。会社側は未払いが確認されれば残業代を支給する方針で、既に労使が合意している。支払総額は数百億円規模となる可能性があるという。

   今回の問題の直接の発端は、ヤマト運輸の横浜市内の支店が2016年8月、横浜北労働基準監督署から労働基準法違反で是正勧告を受けたこと。勧告は①社員が休憩時間を法定通り取得できていない②時間外労働に対する賃金が十分に支払われていない――という内容だ。

   当時の記者会見によると、同支店の2人の30代のドライバーは「荷物の数量が増え、昼食時間をほとんど取れていなかった」「配達時間を管理する携帯端末の稼働時間で労働時間が計算されていたが、配達終了後の翌日への引き継ぎなどが労働時間にカウントされていなかった」などと証言している。ヤマトは今回、この勧告を受け、非を認めて全社で総点検に乗り出した。

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