2024年 4月 25日 (木)

引退ひふみんと28連勝の藤井四段 感動的なまでの「2人の運命!」

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   将棋の史上最年少プロ棋士、藤井聡太・四段(14)が2017年6月21日、デビュー以来無敗のまま歴代最多タイに並ぶ公式戦28連勝を達成した。28連勝は神谷広志・八段(56)が五段だった1987年に樹立して以来30年ぶりだ。

   藤井四段の偉業の前日には、史上最年長プロ棋士の加藤一二三・九段(77)が対局に敗れて現役を引退していた。インターネット上では「世代交代を感じる」「因果なもので」と運命的なめぐりあわせを感じる声が相次いでいる。

  • 将棋の藤井聡太・四段が28連勝
    将棋の藤井聡太・四段が28連勝
  • 将棋の藤井聡太・四段が28連勝

加藤九段の最年少デビュー記録を塗り替えたのも藤井四段

   藤井四段は関西将棋会館(大阪市)で7大タイトル戦の1つ、王将戦の予選で澤田真吾・六段(25)と対局し、99手で勝利。16年10月のプロ入り以来、現在中学3年生ながら無傷の28連勝という破竹の快進撃を続けている。

   この大記録と同時に注目されたのが、「ひふみん」の愛称で親しまれる加藤九段の幕引きとの連続性だ。前日20日、加藤九段は将棋会館(東京都渋谷区)で7大タイトル戦の1つ、竜王戦の昇級者決定戦に挑み、敗北。対局を振り返る感想戦をせず足早にその場を立ち去り、この日を最後に現役引退した。

   2人は何かと接点があった。藤井四段のプロデビュー時の年齢は史上最年少の14歳2か月だが、塗りかえるまでの最年少記録は加藤九段の14歳7か月だった。また、藤井四段のデビュー戦の相手も加藤九段で、現役最年少と最年長の対局は大きく注目された。この対局を制したのは藤井四段だった。

   ツイッター上の発言をみると、加藤九段は藤井四段を相当気にかけていたようだ。藤井四段がプロ入りを決めた対局直後の16年9月3日には「藤井聡太新四段のご誕生まことにおめでとうございます。62年ぶりに史上最年少記録を塗り替えてのプロ入りということで、かねてより注目しておりました。是非とも息の長い棋士になってほしいと願います。個人的には、現役棋士として、こうしてコメントできるのも幸せなことで感慨深く思っております」と喜んだ。連勝記録が伸びるたびにも投稿し、17年4月25日には「じつは藤井聡太四段が将棋を初めた5歳という年齢はね、ひふみんとおなじなの」とポップにつづった。

「加藤先生の棋譜を並べて勉強しました」

   加藤九段は21日の朝「スッキリ!」(日本テレビ系)に出演し、「優れた才能。研究もしているし、上手い」と改めて藤井四段を評価し、28連勝できる確率を「60%」と予想していた。さらにその後、対局を中継したインターネット放送局「囲碁・将棋チャンネル」で加藤九段は解説を務めている。

   藤井四段も、並々ならぬ思いを加藤九段に抱いている。17年6月21日の読売新聞朝刊への寄稿で藤井四段は「加藤先先生は子どもの頃からの憧れの棋士でした」「将棋の面白さが詰まった棒銀戦法を身につけるため、加藤先生の棋譜を並べて勉強しました」と模範としていたことを明かし、引退する加藤九段に「どうかお体を大切にして下さい。先生が見せて下さった『最善の一手を追求する』姿勢を私も貫いて、一歩一歩、実力をつけていきたい、と思っています」とつづっている。

   藤井四段は28連勝直後の会見でも、「途中で苦しんだ場面は数多かった。ここまで連勝できたのは本当に幸運だった」と謙虚に語った後、加藤九段の引退について問われ「僕自身、大きなものを学ばせてもらった。迫力のある対局姿がみられないと思うと一抹の寂しさを感じます」と答えていた。

   こうした2人の関係にツイッター上では感慨深くさまざまな声があがっている。

「ひふみんが負け、藤井くんが勝った昨日今日は 将棋の歴史が大きく動いた瞬間、だったのかもしれない。」
「神武以来(じんむこのかた)の天才といわれた、ひふみんが引退して、藤井四段が連勝記録に並ぶって、漫画みたいな話だね!」
「加藤一二三さんが引退した翌日に藤井くんが歴代連勝記録に並ぶとか、なにかの運命みたいやな」
「一二三さん引退の翌日に藤井くんの連勝記録更新というのも因果なもので」
「加藤九段が引退して、藤井四段が28連勝。将棋界の世代交代が進んでる」
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