子がつく名前は「はじめから終わりまで...」? 拡散する「いい話」の正体を探る
2018.01.21 12:00
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「いい話」を求める人々の需要が...
冒頭で紹介したように、この説はツイッターなどSNSを通じて広く拡散されている。その背景を、ITジャーナリストの井上トシユキさんは、
「暇つぶしに見るSNSでは、難しい話や殺伐とした話はみんな見たくない。一方、ちょっとしたいい話なら、たとえば職場などでも、『今ツイッターで見たんだけど......』のように、気軽に話しやすいですよね」
と説明する。
たとえば、帰り道に(そこまで親しくない)知人と一緒になったとき、「北朝鮮情勢が......」なんて話はしづらい。だが、「子」のような話なら、
「子って名前には、こんな意味があるんだって」
「そういえばうちの母親も『子』がついてるけど......」
といった具合に、場をつなぎやすい。コミュニケーションの手段としての「いい話のストック」を求める欲求が、SNSでの拡散(さらにはリアルへの口コミでの広がり)に一役買っている。井上さんはそう分析する。
漢字の「意味」を解釈したがる日本人の性格と、「いい話」が拡散しやすい現代のSNS。そして、近年の「~子」の復権。これらが合わさって起きたのが、「はじめから終わりまで」説の広がりといえようだ――といったところで、了。