2024年 4月 16日 (火)

松本人志が突然「卑怯な者は負ける!」 世界卓球「南北合同チーム」結成のことか

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   「卑怯な者は負ける!」――。「ダウンタウン」の松本人志さんが2018年5月4日夜、ツイッターに投稿したこの言葉に、多くのユーザーは「卓球」を連想した。

   世界選手権団体戦で対戦するはずだった韓国と北朝鮮は、急きょ「南北合同チーム」を結成。自動的に次戦に進出し、日本チームと対戦するという異例の事態となった。

  • 松本人志さん(2016年撮影)
    松本人志さん(2016年撮影)
  • 松本人志さん(2016年撮影)

ITTF「最もドラマティックな試合のひとつとなった」

   スウェーデン・ハルムスタードで開催されている卓球の世界選手権団体戦で、主催の国際卓球連盟(ITTF)は3日、準々決勝で戦う予定だった韓国と北朝鮮が、試合をせずに「南北合同チーム」を結成すると公式サイトで発表。3位決定戦はないため、合同チームの銅メダル以上が確定した。

   ITTFは「関係者の支持を得て、南北合同チームが準決勝に進出すると決定した」と伝え、「すでに競技を始めていたチーム同士が合併したのは前例がない。ルールブックで定められてはいないものの、全体の承認を得た決定だ」としていた。

   この南北合同チームが4日の準決勝で日本の相手となった。日本は伊藤美誠(スターツ)、主将の石川佳純(全農)、平野美宇(日本生命)の3連勝で、5日の決勝へ駒を進めた。石川は涙を流し、「予想してなかったチーム編成で戦うことになって、どうしてもプレッシャーは感じていた」とコメントしている。

   試合後のITTF公式サイトでは、「日本は歴史的な決闘に勝利した」「この大会を通じて最もドラマティックな試合のひとつとなった」との受け止めを伝えている。

   日本時間4日20時ごろから試合結果が報道されると、同日21時半すぎ、松本人志さんがツイッターで

「卑怯な者は負ける!よくやったニッポン!」

と突然投稿した。

   明示はされていないが、タイミングや内容から、「『世界卓球』の事だよね!?」「いきなり合同チームって、ずるいと思うし、フェアじゃないから、勝ってくれて良かった!」「大会中に合併なんてあり得ないわ」など、800件以上あるリプライの大半が、南北合同チーム戦を念頭に返信しているとみられる。一部には「選手は卑怯者ではありません。認めた協会が悪いだけ」との声もある。

「政治がスポーツへ介入してきた問題」

   韓国と北朝鮮は4月27日に南北首脳会談を実現させ、文在寅・大統領と金正恩・朝鮮労働委員長が手をつないで軍事境界線を越える姿などは、協調路線を世界に印象づけた。それからわずか1週間での、異例の合同チーム結成。スポーツの政治利用を勘繰らせるとして議論が起きている。

   早稲田大学大学院スポーツ科学研究科の友添秀則教授(スポーツ倫理学)は、4日放送「NEWS 23」(TBS系)で、「途中から特定の参加者だけが有利になるようなルールでの大会というのは、基本的にはスポーツというに値しないのではないか」と、選手層が厚くなり不公平が生じることに疑義。そのうえで、

「平和の問題ではなく、政治がスポーツへ介入してきた問題だととらえるべきだと思う」

と主張している。

   フジテレビ報道局解説委員長の反町理氏は、ツイッターで4日、

「国際卓球連盟は北の強敵に勝って涙した石川を『歴史的な決闘を勝ち取った』と報じたが、連盟は突然の合併がもたらした日本へのプレッシャーや政治をスポーツに持ち込ませた責任を真面目に考えるべきだ」

と提言した。

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