本人は「速球派」を自負
NPB史上最長のプロ29年間投げ続けた左腕。だが軟投派という周囲の見方に対し、「僕は速球派です」と否定。こだわっていたのは直球の質だった。97年には174奪三振でタイトルを獲得している。140キロに満たない球速でもキレがあればバットは空を切る。藤浪は全く違う投球スタイルに感じるが、山本昌氏の指導から得られるものは多いだろう。
今季限りで大黒柱のメッセンジャーが現役引退。エース右腕の穴を埋めるのは容易ではないだけに、藤浪にかかる期待は大きい。もう一度、甲子園のマウンドで躍動する姿が見たい。阪神ファンの願いを叶えることが山本昌氏への恩返しにもなるだろう。