聖火は日本に届いたが... JOC理事からの「延期論」に山下会長は不快感
2020年03月20日16時05分
東京五輪の聖火を乗せた特別機が2020年3月20日午前、航空自衛隊松島基地(宮城県東松島市)に到着した。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、日本オリンピック委員会(JOC)内部からも、公然と延期論が飛び出す中での聖火到着だ。JOCの山下泰裕会長は到着セレモニー前に報道陣の取材に応じ、発言について「きわめて残念」などと不快感を示した。
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「聖火リレーアンバサダー」を務める柔道の男子60キロ級で五輪3連覇を果たした野村忠宏さん(左)とレスリング女子55キロ級で五輪3連覇の吉田沙保里さん(右)。機内から聖火入りのランタンを受け取ってタラップを降りる演出になった
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日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長
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航空自衛隊松島基地(宮城県東松島市)に到着した聖火輸送特別機
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同じ柔道の山口香氏「アスリートファーストでない」
延期論を主張したのは、JOC理事でソウル五輪女子柔道銅メダリストの山口香氏。3月20日付の朝日新聞朝刊によると、同紙のインタビューに対して、
「アスリートが十分に練習できていない状況での開催は、アスリートファーストではない。延期すべき」
などと発言。3月27日に予定されているJOCの理事会でも、同様の主張を展開するという。
山下氏は3月19日に開かれたアジア各国の五輪委員会と国際オリンピック委員会(IOC)との電話会議で、東京五輪の予定通りの開催について「全力を尽くす」と発言している。山口氏の発言への見解を求められた山下氏は、
「さまざまな考え方、意見があることは我々も理解している。そういった考え方を持つ人がいるのも当然だと思う」
と断った上で、発言への不快感を示した。
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