パスタはなぜ塩入れて茹でる? 下味だけじゃなかった、業界団体が挙げる「3つの理由」

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塩を入れることで「沸点」があがる

   協会によれば、常温では蒸発しない塩を水に加えることで、沸点が高くなる。つまり水は一般的に100度で沸騰するが、それよりも高い温度でパスタを茹でることができる。

「どうして美味しくなるのか理由は難しいですが、例えば非常に気圧の低いところ(富士山の山頂付近など)では水は低い温度で沸騰します。こういうところで麺類を茹でても美味しく作れなかった経験があります。
一方で当協会が勧めるパスタの茹で方では、沸騰後に麺が鍋の中で軽く動く程度の火力に調整するというのがあり、なるべく高い温度で、かつ、優しく茹でられるという意味があると思います」

   火加減は、お湯がふつふつと沸騰して吹きこぼれず、パスタが湯の中でゆらゆらと揺れる程度がいいという。吹きこぼれるほどグラグラと煮立てると、パスタの表面が溶け出してべたついてしまうそうだ。途中の差し水も「厳禁」としている。

   続いて、アル・デンテを作りやすくなるとはどういうことか。

「パスタはうどんなどでよく言われる『もちもち感』よりはシャキッとした歯ごたえが持ち味です。アル・デンテ(al dente)のdenteはイタリア語で『歯』の意味です」

    協会は、「食べるときにアル・デンテ(イタリア語で歯応えのあるという意味)」になることが理想だとしている。パスタの中心に針先ほどの芯が残っているような食感だ。パッケージに記載のゆで時間は、アル・デンテにするための標準的な時間であり、塩を適量入れることを前提にしていると述べた。

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