「昆虫食」世界は注目、日本は拒否反応も 「漠然とした不安」漂うなかビジネスとしての可能性は

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食用とされてきた昆虫は約140種類

   昆虫食に嫌悪感を示す声は、今日でも多い。研究会では昆虫食について、大規模な設備投資などを行う企業は厳しい状況が続く半面、ビジネス自体は緩やかに拡大すると考える。

   コオロギ以外の昆虫食が扱われるようになり、「嗜好品としての高級路線」や「飼料としての昆虫利用」といった多様な商品化で広がるのではないか、というのだ。そのためには「食べたい人が食べるもの」と強調することが大切だと訴える。

「『牛、豚、鶏、魚介類に加えて昆虫も選択肢の1つに加えてみませんか?』というような姿勢を示していく必要があると思います」

   昆虫食を「知る」ことで、おいしく感じることもあるのではないか。研究会は、昆虫食の歴史や食文化的な背景はほとんど発信されてこなかったと指摘。伝統料理や民族料理を文化的に学べば、「おいしい」と感じることもあると話す。

「コオロギは日本でも、東北地方や中部地方で食されてきた記録があります。人類は古くから昆虫を食べてきました。日本も豊かな昆虫資源を持ち、コオロギをはじめ食用とされてきた昆虫は約140種類にのぼります。こういった大きな昆虫食文化の流れの中にコオロギ食品などもあるべきではないでしょうか」

   一方、現代に合わせた安全性も担保することも重要だと指摘する。「時代にあった安全性の確保、調理加工方法をもう一度模索する必要があると思います」

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