韓国メディアがサッカー韓国代表FWファン・ヒチャン（28）への人種差別発言に怒りを示した。地元メディア「朝鮮日報」（WEB版）によると、英プレミアリーグのウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFCに所属するファンは、2024年7月16日にスペインで行われたイタリア・セリエAのコモとのプレシーズンマッチに途中出場し、プレー中に相手選手から人種差別発言を受けたという。東洋人を卑下する意味でよく使われるファンがコモの選手から人種差別発言を受けたのは後半26分。「朝鮮日報」の記事によると、問題の発言は「彼（ファン・ヒチャン）を無視しろ。彼は自分がジャッキー・チェンだと思っている」だったという。ジャッキー・チェン氏は香港出身の世界的映画俳優だ。記事によると、海外において「ジャッキー・チェン」は東洋人を卑下する意味でよく使われることで知られるといい、「アジア人はみんな似ている」という人種差別的な意味が込められているという。ファンに対してコモの選手が人種差別発言をしたと主張する韓国メディアに対し、コモは16日に声明を発表し、人種差別発言は「誤解」だったと主張した。記事によると、コモは「我々はウルヴァーハンプトンの選手が（ファンを）『チャニ』と呼んでいたことを確認した。ウルヴァーハンプトンの選手がファンを『チャニ』と呼んだので、コモの選手が『ジャッキー・チェン』と言っただけだ」と説明したという。地元メディア「OSEN」（WEB版）は、「UEFA（欧州サッカー連盟）、ファン・ヒチャン人種差別懲戒できない！！ファン・ヒチャン、ソン・フンミン、東洋人人種差別ヨーロッパは無関心」とのタイトルで記事を展開した。「東洋人に対する人種差別は消極的だ」記事では、「東洋人に対する人種差別は消極的だ。まさにこれがヨーロッパ現地の状況だ」と厳しい論調で糾弾し、「UEFAはファン・ヒチャンに向けた人種差別的発言をした選手について調査できないと明らかにした」と怒りをにじませた。「スポーツソウル」（WEB版）は、「ファン・ヒチャン、親善試合中に人種差別されて...『許せない』仲間・球団怒り」などのタイトルで記事を公開した。ファンは17日にインスタグラムを更新し、ファンに向けて英語で次のようにメッセージを投稿した。「あの後、コーチングスタッフとチームメイトはすぐに、必要なら一緒にグラウンドを離れると言ってくれたし、私の状態をずっとチェックしてくれた。チームメイトには改めて感謝している。それでも、僕はやり続けたいと思ったし、ピッチでやるべきことをやった！ 最後になりましたが、応援メッセージを送ってくれたみなさん、ありがとうございました。人種差別は許されない」また、ファンが所属するウルヴァーハンプトンは、「今回の事件に関してUEFAに公式抗議書を提出する」と明らかにしたという。
記事に戻る