日本がダメなら海外へ?海外出稼ぎの実情
短期間でまとまったお金がほしいから、女の子たちは「出稼ぎ」に行く。
それなのに国内でパパッと稼げず、おまけに「身バレ」の危険性も低くはないとなると、選択肢に「海外出稼ぎ」が浮かんでしまう。リスクが高く、違法という現実を分かっていながらも、大金を得たい人々は後先考えずにあっさりと国外へ飛ぶ。
少し前なら「海外出稼ぎ」はブルーオーシャンで、容姿が良ければそこそこの金額を持って帰れた。「イイ思い」をした子たちがSNSなどでメリットを発信したり、知人同士で勤め先を紹介し合ったりしたのだが、コロナ禍以降はネットや口コミを中心に労働希望者が続出。よって、国外も日本人が溢れる飽和状態になった。これでは、日本での「出稼ぎ」と状態は何ら変わりない。
むしろ海外では危険な案件も増えている。最悪の場合は命を落とす。意を決して海を超えても日給10万円にも満たなかった人々は大勢いて、おまけに稼げない+身の危険に晒された最悪な経験をした話も聞くほどだ。
覚悟を決めれば稼げる時代は、とうの昔に終わってしまった。「それなら水商売以外の道で稼げばいいじゃないか」なんて意見もあるけれど、手っ取り早く収入を得る方法と言ったら昔から「お水一択」なのだから悩ましい。
客を待っているだけでは始まらない時代に突入した令和の今、本当に歓楽街は厳しいものとなっている。ナイトワーカーの頼みの綱だった出稼ぎさえままならない現実に直面すると、この手の業界人たちは在り方、そして働き方を変える必要があるのだろう。
【プロフィール】
たかなし亜妖/2016年にセクシー女優デビュー、2018年半ばに引退しゲーム会社に転職。シナリオライターとして文章のイロハを学び、のちにフリーライターとして独立する。現在は業界の裏側や夜職の実態、漫画レビューなど幅広いジャンルのコラムを執筆中。